1月6日(アメリカ時間)に起きた、トランプ支持者たちによる連邦議会議事堂乱入事件。アメリカで2019年にベストセラーとなったディストピア小説『フライデー・ブラック』(駒草出版)などの翻訳で知られる翻訳家の押野素子さんは、現地ワシントンD.C.在住で、この衝撃の事件を目の当たりにしていた。現地住民は事件が起こる数日前から緊張と恐怖に包まれていたという。その様子を写真と共にレポートしてもらった。 反マスクの連中が大挙して押しかけてくる… 「今回は、荒れるだろうな」と思っていた。1カ月近く前から、トランプ大統領は2021年1月6日の首都集結を支持者に呼びかけ、「ワイルドになるぞ!」と豪語していたからだ。白人至上主義者の極右集団で知られるプラウド・ボーイズも、武装して乗り込むと宣言していた。波乱は予想されていた。 ワシントンD.C.の住民からしてみれば、たまったもんじゃない。もちろん、「平和的に集