●不思議がいっぱい 仲良しのリサとガスパールは雨の日、おばあちゃんの家に遊びに行きます。でも外は雨で、そのうちに退屈してきて、お菓子を作ろうとして粉だらけになったり、お化け屋敷を作ってお母さんに怒られたり…。 リサとガスパールは未知の生き物なんです。絵本は目には見えないことが見えたり、動物の目から世界を見たりして、不思議な体験ができる。リサとガスパールが何者なのかは、読む人が決めていいのです。 私がフランスを訪ねた15年ほど前、編集者としてこの絵本に出合いました。いたずらが大好き、大人が思い付かないようなことをする、怒られても反省しない-そんなリサとガスパールの個性が魅力的でした。 子どもの心を忘れかけている大人にも読んでほしい一冊です。 (九州大学大学院特任教授の目黒実さん推薦)=2012/10/30付 西日本新聞夕刊=