幼い頃、細かい硬貨を数えていた母がポツリと「もう1円なんてなくなればいいのにねぇ」とつぶやいていたのをふと思い出した。 最近、これはもしかしたらとても進んだ経済概念なのではないかと思えてきた。 これは大きなコストがかかるであろう、いわゆる「デノミ(貨幣の単位の切り下げ、100円を1円とするなど)」ではなく、単純に硬貨としての1円と5円の流通をやめるということだ。 これにより、今まで1円だったものは10円に、55円だったものは60円になると仮定する。 こんなことを言うと「うちは1円単位で節約してるんです!」と烈火のごとく怒る人が出てくるだろう。 では、1円を節約するとはどういうことか。 2011年の最低賃金645円を元に計算すると、1分あたりの賃金は10.75円で、1円の価値は約6秒である。 ということは「1円の節約」は最低でも6秒以内にできなくてはならず、いつものスーパーから10円安いスー
(※この原稿は草稿のため、出版時には変更されている可能性があります) インターネットでお金をもらうこと ネット経由で名前も顔も知らない人からときどきお金をもらっている。そう言うと驚かれることが多いけど、「今お金がなくてこんなに困っててヤバい」とか「こういうことやりたいんだけどお金が足りないので誰かカンパしてください」ということを丁寧に説明すれば、結構もらえるものだ。一人あたりのくれる金額はそんなに多くなくて三百円〜千円ぐらいの場合が多いけど、それでも数を集めればそこそこの額になる。 募集方法としては、銀行口座やPaypalの口座の情報をネットに載せてそこからもらっている。お金以外にもアマゾンのほしい物リストを公開してそこから品物を送ってもらったりもしている。もらったお金と物の金額を合計するとニートになってからの五年間で四十万円くらいにはなっているだろうか。働いている人にとっては大した額じゃ
こんにちは。ウェブサービス本部の鳴海です。 じめじめとした梅雨、イヤですねぇ。でもこれが明けたら夏がやってきます。そして夏といえばレジャーシーズン。IT健保の活用が最も盛んな季節ですよね。 というわけで今回は上半期最後の更新ですし、ちょっと趣向を変えて、本格的な夏を迎える前にIT健保の意外と知られていない活用術についてまとめてみました。なんか便利らしいのは知ってるけど、どのくらいお得なの? 実際どうやったら利用できるの? などの疑問にお答えできればと思います。 そもそもIT健保って何? このブログの読者さんの中にはおそらく会員企業に所属されている方がけっこういらっしゃるのではないでしょうか。正式名称は「関東ITソフトウェア健康保険組合」(略してIT健保)。主に関東のIT系企業が所属する保険組合です。最近、「TOCO TOCO」という冊子が会社で配布されたと思います。 はっきり申しまして、I
イースの本の電子版を出すとき、値段を迷った。 物理的な装丁のない本にいくらの値段をつけるべきか、簡単に書けば「印刷費のない同人誌にいくらの値段をつけるべきなのか?」という話だ。 安くていいという考え方もあって、結構迷ったのだけど、実際の本をコミケまで来て購入してくれた人に絶対に失礼だと思って、同じ値段をつけた。 そのかわり、実際の本を買ってくれた人には安くで出せるなら出したかったのだけど、残念なことにそういうことは出来ないので、いわば統一価格になった。つまり、僕は「この情報には600円ぐらいの価値があると考えており、それが気に入らない人は買わなくて構いません」と考えた、ということだ。 で、ameroadとか見てると、みんなすごく安い値段をつけているのだけど、正直、僕には「なぜ安い値段をつけるのか」わからない。 多分、安くしたほうが買ってくれるのではないか…という発想な気がするけれど、安くす
こんにちは。自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。最近、ザンビアで作られるバンブーバイク(竹製自転車)のニュースをよく見かけます。その記事の中でザンビアがアフリカの中でも「最貧国」の一つとされていて目を疑いました。 アフリカで「最貧国」と呼ばれるのはモーリタニア、ギニアビサウ、ギニア、シエラレオネ、リベリア、マリ、ニジェール、チャド、中央アフリカ、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、エチオピア、ソマリア、ブルンジ、モザンビークといった辺りでしょうか?ナイジェリアは貧富の差の富の部分が大きすぎて何ともいえません。西アフリカでもセネガル、ガーナは発展があって別格です。中央アフリカのカメルーンも地域一帯の工業を担っています。東アフリカの「最貧国」とイメージのあったマラウイは意外にも工業国でした。いろいろなアフリカを見てきましたが、国によってだいぶ差異がみられます。 北部アフリカのモロッコ、ア
みんな自動車に乗らなくなっている、クルマ離れが深刻である、 新聞やネットを見ていると、そんな論調が目につくような気がします。 実際、そんな社会的な変化が起こっているのでしょうか? 都内で暮らしていると、クルマやめましたとか、そもそもクルマなんて要らないよね、という話をよく聞くこともあります。 また、地方は自動車が生活必需品であるという一方で従来家庭に2台持ち、3台持ちだったのが1台に集約されて、という話も。 調べてみました。 財団法人自動車登録検査情報協会による自動車保有台数の推移 を見ると乗用車の保有台数はわずかながらではありますが増加を続けています。 これをざっくり見てみると1991年の乗用車保有台数は、35,151,831台、これが2011年になると58,139,471台です。 2001年でも52,449,354台。 クルマが売れない売れないというのに、どうしてこうなっているのかとい
私の中では昨日の記事と関連している話題。 「生活保護で貧困はなくならない」と賢者はいった 週刊プレイボーイ連載(30) | 橘玲 公式サイト ゆたかな国のマイクロクレジット | 橘玲 公式サイト 先進国でマイクロクレジットが普及しない最大の原因は、それが福祉・生活保護にかかわる公務員やNGOの“既得権”を侵害するからだろう。“かわいそうな貧しいひとたち”にお金を配る仕事がなくなると、このひとたちは用なしになってしまうのだ。 橘さんの邪推は妥当でないと思う。ユヌスさんのマイクロクレジット事業は、バングラデシュでも貧困の解消に大きな寄与をしていない。もちろん、一部の人にとっては、間違いなく助けになった。でも、マイクロクレジットを過大評価して、いきなりマイクロクレジット事業の解禁を目指すことには賛成しない。 ユヌスさんの考案したマイクロクレジットを日本で実現するには、大胆な規制緩和が必要になる。
データセクション、シャープ堺工場跡地にAIデータセンターをつくる話が半年でポシャる(なお、株価は公表前から不自然すぎる値動き)
このブログ「Publickey」を始めた最大の理由は、ブログという小さなメディアの可能性を広げていくことであり、小さなメディアの運営が職業として成り立つのかどうかを確かめたい、ということにあります。 そうした実験の経過として毎月ページビューの報告をしてきましたが、今月で3回目の期末を迎えたので、そろそろ売り上げについても報告したいと思います。なぜ3回目の期末でようやく報告できるかといえば、1回目の期末はまだ立ち上げたばかりで何もなく、2回目の期末はクライアント数が少なすぎて、売り上げを報告するとクライアントがいくら支払ったのかが丸わかりになってしまう感じになってしまっていたのです。 僕の周りには、いつかブログの収入で食べて行けたらいいなと思っている人がたくさんいますし、僕の知らないところにもたくさんいるはずです。そういった方に、現実はこんな感じ、という一例を参考までに知っていただければと思
ひふみ堂クリエーターサポートセミナー第一弾 「確定申告前に知っておきたい領収書のイロハ」 クリエーターがつまずき易い領収書のウソ・ホントをお教えます! 各回 20名様 限定/参加費 1,000円(税込) ! 講師:ひふみ堂「帳簿代行サービス」監修 税理士 洞口智志 先生 場所:ひふみ堂/アキハバラ法務経理サポート株式会社 本社(末広町駅・徒歩2分) お申込は お問い合わせフォーム 「その他」より、「参加回」をご明記の上でお申込ください。 ※会場サイズに限りがありますので、上限になり次第締め切らせていただきます。 ※キャンセルは前日までにご連絡下さい。 ※当日、会場にて参加費をお支払下さい。 クリエイターの方が毎年憂鬱になる確定申告のための「帳簿」。 毎年2月になると、領収書の山と、真っ白な帳簿を前に、「どうしよう…」とつぶやいていませんか? 今回は、ひふみ堂が全部お手伝いさせていただ
ThinReportsはマルチプラットフォームで動作するエディタを含んだPDF出力の帳票作成ソフトウェアです。 Webシステムで帳票周りに悩まれている方に朗報です。ThinReportsは日本製、かつGUIのエディタまで含めた帳票ソフトウェアになります。 エディタです。Windows/Mac OSX/Linux版があります。 新しい帳票を作成します。 テキストボックスを配置してプログラムから入力内容を変更できます。 一覧表系も追加できます。自動改ページもあります。 定義をHTML保存することもできます。 HTMLの定義書です。 こういう情報は受託開発などで役立ちそうです。 コードのサンプルです。作成したレイアウトファイルを読み込んで、値を変更しつつ最後にPDFファイルを指定して保存しています。 Rubygemsを使ってThinReportsをインストールします。 先ほどのコードを実行すると
生産についてのクリエイティブっていうのは、 どんどん発達したんですね。 つまり、肉の獲り方については、 弓矢が発明されて、 組織的な動きが発明されて、 貯蓄が発明され、流通が発明され、 全部、できたんですけど、 消費と贈与のクリエイティブっていうのは、 結局、後回しになった。 つまり、エネルギーが足りない時代、 少ない生産者で、全員の食料ぐらいは 確保できるっていう時代に、 脳もふくめ、人体って、できてるんで、 冷蔵庫作っても倉庫に眠ってるような、 過剰生産の時代っていうのが 来ると思ってなかった。 だから消費のアイディアっていうのは、 いままで芸術以外では、 なかったんだと思うんですよ。 休み方っていうのも、 レジャーで稼ぐ人の 生産のクリエイティブとして発明された。 お金の使い方もおなじ、 寄付の仕方もおなじっていうことで、 消費をクリエイティブするっていうことは、 やっぱり、まだはじ
報酬系って、もともとは、 たとえば、好きな食べ物を食べてるときに、 すごく活性化してるんですが、 それがだんだん動機づけになるんです。 好きな食べ物を手に入れるために 一所懸命働けと促す役目を果たすようになるんです。 どちらかっていうと、 手に入れられるかもと期待するときのほうが、 活性化するようになる。 お金もおなじで、 手に入れられるぞ、って 期待するときの方が活性化するんですね。 それはつまりなぜ人間ってこんなに 金に関して強欲になるのかっていう話で、 100万円を手に入れられるかもしれない、 っていう期待をしてるとき、 報酬系の活性度がすごく高いんですね。 でも、実際に手に入っちゃうと、 それほどでもないんですよ。 活性度が下がるんです。
2010年05月06日10:38 カテゴリ雑談 「遊ぶ」という感性 昨日から引き続き、若者の消費について考えている。 昨日のエントリーでは、娯楽というか楽しみという事にフォーカスしてみたが、正直僕がそのような事を考えるには、資質が欠けていると言わざるを得ない。なぜならば僕には、人がいうところの「遊ぶ」というふわっとした行為というか表現が、よく理解できないからである。 1963年生まれの僕らの世代は、「新人類」と言われたファーストエイジである。今ではそう珍しくないことかもしれないが、僕らの世代から以降、1年生まれが違うごとにものの価値観が全然違う、と言われ始めたのである。 そうは言っても、九州の田舎に育ったものだから、僕の価値観は多分に旧人類の感覚であろう。23歳の時に2歳年下の女の子と付き合ったが、彼女の「遊ぶ」という感覚に馴染めず、結局は上手く行かなかった。 当時の「遊ぶ」とは、「人に金
発展途上国の開発援助といえば「インフラ投資」というのが、一種の定番というか常識です。 「本当にそれが一番いい方法なのか? もっとミクロな生活改善の方がいいのでは?」という点については議論もあり、私も 2005年にこちらで書いています。 しかし、一般的には途上国にとってはインフラ投資のインパクト、その乗数効果は(日々に必要な生活物資を配るというような方法に比べ)非常に大きいとされています。 この“途上国へのインフラ投資”に関して、先日も紹介した「グラミンフォンという奇蹟」を読んで学んだことを書いておきます。 この本の主役であるイクバル氏というバングラディッシュ人の男性は、米国に留学して教育を受け、米国の金融業界で働いていましたが、祖国で携帯電話事業を立ち上げるという事業を始めて成功させます。 彼が最初にひらめいたアイデアは「つながることが価値なのだ!」ということでした。“つながる”とは「携帯
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