伊藤忠商事は、創業160年の大手総合商社として、世界61カ国にわたる92拠点でトレードや事業投資を展開している。同社が長年利用してきたERPは、老朽化や属人化といった課題を抱えていた。これらを解決し、より効率的な業務基盤を構築するため、「SAP S/4HANA」(以下、S/4HANA)への移行を決断した。 基幹システムの刷新プロジェクトにはトラブルや遅延がつきものだ。しかし、同社はスケジュール通りにS/4HANAを導入し、プロジェクトを成功させた。その背景には、どのような工夫や取り組みがあったのだろうか。 ITmedia エンタープライズ主催のオンラインセミナー「ITmedia DX Summit Vol.22」で、伊藤忠商事の髙松 健太郎氏(IT・デジタル戦略部全社システム室 室長)が登壇し、同社が国内と海外で取り組んだSAP ERPの次世代バージョンへの移行について講演した。 国内、海