生きる意味とは何か? を考えてニヒリズムに陥る者が多い。 生きる意味を追求する思考は、必ず自己言及のパラドックスに陥る。一つの生きる意味が見つかったとしても、またそれを根拠付ける意味が必要となり、無限遡及に至るからである。これは、(意味/無意味)という区別自体に(意味/無意味)という区別を自己適用していることになる。 同じく、(本当の)自分とは何か?を考えて独我論に陥る者は多い。 自分とは何かを追求する思考は、必ず自己言及のパラッドックスに陥る。自分が何であるかがわかった途端、その何とは何かという疑問が生じ、無限遡及に陥るからである。これは、(自分/自分でない)という区別自体に(自分/自分でない)という区別を自己適用していることになる。 善悪、真理、幸福など、これら全ても同じである。 このように全ての哲学的課題は、必ず自己言及のパラドックスに陥り、原理的に答えることは不可能であり、不毛な議