Sketch Up を使って,箱形建築をモデリングしてみましょう。箱形建築については,「建築のしくみー住吉の長屋/サヴォワ邸/ファンズワース邸/白の家」(丸善)を参照してください。 1. はじめに 1-1. 座標系 まずは Sketch Up を起動してみましょう。デフォルト(初期設定)のまま起動すると,下図のような画面が現れるはずです。 コンピュータの世界は仮想空間などといわれますが,CADやCGでは,コンピュータの中に仮想の図形を描くわけです。仮想と現実は似てはいますが,似ているのは見かけだけで,内部の構造はまったく違います。仮想空間の構造は数字の集まりに過ぎませんから…。現実図面も仮想図面も見かけは図面に違いありませんが,仮想図面の上に描かれている図形は,コンピュータの内部では数字によって記述されています。ですから,仮想図面には,図形の位置や大きさやカタチを表すための数値が必要です。