昨年6月に公開された映画『怪物』。是枝裕和さんが監督を務め、カンヌ国際映画祭では坂元裕二さんが脚本賞を受賞するなど高く評価された。一方、「クィア」をめぐる表現や発信のあり方について当事者たちから批判…
『水星の魔女』のインタビュー記事を巡って起きた炎上。公式サイトに声明が発表された後にさらに大きく燃え広がることになってしまいましたが、果たして何が問題だったのでしょうか。 『機動戦士ガンダム 水星の魔女(以下水星の魔女)』のインタビュー記事を巡って炎上が起きています。 「月刊ガンダムエース2023年9月」号に掲載されたインタビュー記事で、紙の雑誌と電子版で一部記述が異なっていたことが発端。紙の雑誌版では主人公スレッタとミオリネの関係について「結婚」という言葉が使用されていましたが、電子版ではその記述が削除されていました。 この記述の食い違いがSNSを中心に広がり、バンダイナムコフィルムワークスが公式サイトで謝罪を表明(※1)。食い違いの理由は、ガンダムエース編集部の「憶測」による文面があり、校正時に修正依頼をしたものの修正が反映されなかった、修正可能な電子版のみ本来の依頼通りに配信されてい
ゆざきさかおみ先生による漫画『作りたい女と食べたい女』(KADOKAWA)。ComicWalker(COMIC it)にて連載中のこちらの作品は、料理を作るのが大好きな野本さんと、たくさん食べる春日さんという二人の女性の関係を描いた「シスターフッド×ご飯×GL(ガールズラブ)」コミックです。社会で感じる生きづらさを、“作って食べる”ことでともに消化してきた二人。9月17日に更新された第16話では、野本さんが自身をレズビアンであると自覚します。 担当編集のKさんは「ガールズラブをテーマとした作品の中で、登場人物によるセクシュアリティが表明されるのは稀なこと」と語ります。作品に込められた思いや、GL・百合というジャンルを取り巻く問題について、ゆざき先生に代わり担当・Kさんにお話を伺いました。(聞き手・構成/餅井アンナ) ※こちらの記事には、本編第16話のストーリーに触れる内容があります。 「絶
川崎の奇祭、かなまら祭をご存じだろう。あのピンクのチンコ神輿が有名なやつだ。 あのピンクちんこを奉納した会社が潰れてしまった。日本の伝統の危機だ。 女装クラブエリザベスが奉納した神輿だったあのピンクちんこ神輿は、実は浅草橋と新宿にあった女装クラブ、エリザベスが奉納したものだった。神輿だけじゃない、それ以外の玉串料も奉納して金山神社を支えていたと思われる。 このエリザベスはアント商事という会社が運営していたのだがこの会社が去年廃業してしまった。 下着の商社だったアント商事は元々女性用下着の商社だったのが、どうも通販で下着を買う客の中に男性が多いという事に気が付いた。つまり女装需要である。店で買うのが憚れるので通販を使っているのだと。 同商事はこれはニッチな需要だと見抜いた。ニッチって隙間産業みたいな意味じゃないよ。生態学で安定的生存圏って意味だよ。 しかもこのニッチは下着市場だけじゃない、「
こればっかりは、読んでもらわないと始まらない小説だなあ。 次号の晋遊舎『MONOQLO』の書評でも取り上げましたが、朝井リョウさんらしく、上手い小説であって、よくできているんですが、滂沱の涙を目にためながら読み進めるというよりは、社会時評として共感しつつ登場人物に対する各種エピソードを客観視するような内容になっております。 『MONOQLO』 https://www.shinyusha.co.jp/media_cat/monoqlo/ そのテーマは社会的包摂や多様性について、言うなれば「分かりやすい」「カミングアウトすれば、ある程度認めてもらえる」ところばかりが社会的にクローズアップされつつも、いわゆるフェティシズムやパラフィリアについてはいまなお闇を抱え、社会的に疎外されつつ暮らしているストーリーになっています。 最初に結論が提示され、そこに至るプロセスを複数の登場人物が絡み合いながらひ
米巨大オンライン掲示板「Reddit」で大騒動 運営の恣意的な投稿削除にユーザー反抗、一時は事実上の機能不全に(1/3 ページ) 米国やイギリスといった英語圏の国のユーザーを主なターゲットとして、ニュース、ブックマーク、トピック、画像や動画の共有などさまざまな機能を提供している、米国の巨大オンライン掲示板「Reddit」。日本語コミュニティーも拡大中だ。 スレッドに書き込まれたコメント全てに読者が高評価や低評価を加えられる点は日本の「Yahoo!ニュース」とも似ている。ただしトピックも、「subreddit」と呼ばれるカテゴリー(いわゆる“板”)も、基本的には全てユーザーが主体で投稿していく点は日本でいう「2ちゃんねる」に近い。 同掲示板の名物ジャンルである「AMA」(I am 〇〇. Ask me anything=~だけど質問ある?)には、ビル・ゲイツ氏やバラク・オバマ氏、マドンナ氏、
9月25日から公開されている映画『ミッドナイトスワン』、草彅剛さんがトランスジェンダー女性の役を演じていることで話題を呼んでいる。 映画を観て、私は本作が「マジョリティの涙を誘うために”かわいそうなトランスジェンダー像”が利用されてしまった映画」だと感じた。評価できる点もあるが、トランスジェンダーの表象をめぐる問題を多く含んでいると感じた点について書いていきたい。 (※この記事はネタバレを多く含んでいます。ご注意ください。) 直面する困難を描く映画『ミッドナイトスワン』のあらすじは以下。 「故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立ち、ひたむきに生きるトランスジェンダー凪沙。ある日、養育費を目当てに、育児放棄にあっていた少女・一果を預かることに。常に片隅に追いやられ てきた凪沙と、孤独の中で生きてきた一果。理解しあえるはずもない二人が出会った時、かつてなかった感情が芽生え始め
ヒラリー・スワンクは、「ボーイズ・ドント・クライ」でキャリア初のオスカー主演女優賞を受賞した。ジャレッド・レトを助演男優賞に導いたのも、男性に生まれながら女性として生きる人物を演じた「ダラス・バイヤーズクラブ」だ。エディ・レッドメインも「リリーのすべて」でキャリア2度目の候補入りをしたし、トランスジェンダーではないものの、グレン・クローズは「アルバート氏の人生」、ダスティン・ホフマンは「トッツィー」で、自分と違う性別になる人物を演じ、ノミネートされている。 役者が最も望むのは、自分自身とかけ離れた、前に演じていない役を演じること。だから、彼らにとって、自分と違う性別になるキャラクターは、とてつもなく美味しい。観客や賞の投票者も、外見やふるまいからして大変身した彼らを見て、「すばらしい」と感動する。 しかし、多様化、機会の平等への意識がハリウッドでも高まる中、こういったキャスティングは、急速
去年、日本ではラグビー日本代表のスローガン「ONE TEAM」が「新語・流行語大賞」の年間大賞に選ばれました。実はアメリカでも、大手出版社が、毎年「ことしの言葉」を発表しています。去年、選ばれたことばは「they」です。「彼ら・彼女ら」を意味する「they」は、昔からあることばなのに、なぜ選ばれたのでしょうか。そして、このことばをめぐり、アメリカで巻き起こっている議論とは。 (国際部 記者 藤井美沙紀) 「they」ということば。中学の英語の授業で、「彼ら・彼女ら」という2人以上の人を指す呼び方として習ったと思います。 実は、いま、アメリカでは「he(彼)」でもなく、「she(彼女)」でもない、性的マイノリティーの人たちに対して、「they」を使う動きが広がっているのです。 そして、1人でも「they」を使うのです。 「they」ということばを、2019年の「ことしの言葉」に選んだ辞書など
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