メドベージェフ大統領、プーチン首相の2人によってなるロシアのタンデム(双頭)政権は、5月で発足から丸2年を経過した。4年任期の中仕切りの時点に立って、同政権が現在取り組んでいる課題、今後、そして日本の然るべき対応を考える。 ≪経済構造の転換に躍起だが≫ ロシアは、2008年の世界同時不況によってG8(主要8カ国)、G20(主要20カ国・地域)のなかで最も深刻な打撃を受けた。ロシア経済を近代化しなければ、ロシアは二番底の金融危機に遭遇する危険があるばかりか、国際場裡でも発言力を減少させ、矮小(わいしょう)(マージナル)な存在へ堕してゆくことすら避けがたい。 こう懸念したメドベージェフ大統領は、09年秋以来ロシア経済の近代化を提唱、大胆に産業各分野にイノベーション(技術革新)を導入し、経済構造の多様化を図ることに躍起になっている。 そのような経済近代化を具現化させるペット(お気に入り)・プロジ