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柔らかさと硬さをあわせもつ

日本刀の作り方を読んでいて少し驚いたことがある。

それは、一本の鋼をたたいて作るのではなく、柔らかい鉄と硬い鉄を組み合わせて作るという点。これは、西洋の刀剣にはない日本刀独特の工法であるらしい。

「心鋼(やわらかい鉄)を硬い鋼で包むことにより、中が空洞の竹が強靭であるのと同様折れず曲がらず、それに、よく切れるという条件が加わる」(P.156)

柔らかさと硬さを合わせ持つことで優れた刀になるという点は、人間にも言えるような気がした。

出所:小笠原信夫『刀』角川ソフィア文庫
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