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毎日新聞の海外支局長が交代で国際情勢を読み解きます。

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中国カトリックの受難=河津啓介・中国総局長

中国共産党の指導下にあるカトリック組織「中国天主教愛国会」の本部=北京市で10月15日、河津啓介撮影
中国共産党の指導下にあるカトリック組織「中国天主教愛国会」の本部=北京市で10月15日、河津啓介撮影

 <Sunday Column>

 「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」。聖書にあるイエスの言葉は、政治と宗教が絶えず緊張をはらんできた歴史を物語っている。

 キリスト教カトリックの総本山バチカン(ローマ教皇庁)で10月、フランシスコ教皇の下に世界各地の司教らが集う重要会議「シノドス」が開かれた。2018年に中国とバチカンが司教の任命に互いの関与を認める暫定合意に達した後、中国の司教もここに参加できるようになった。

 数十年にわたり反目してきた両国の「和解」を象徴する日の当たる舞台であり、会議期間中には暫定合意の延長も発表された。だが、目を凝らすと、中国の信者が直面する「影」もまた見えてくる。

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