最初から分かっていたことのはずなのだが、若者はむしろ自民党支持であった。18歳選挙権によってむしろ左翼は不利になってしまった、
若者層で与党支持が多いのは、18歳選挙権実施前から各種のサーベイで分かっていたこと。その調査結果があったからこそ、与党も18歳引き下げの実施に踏み切ったんだよ。与野党問わず、そのことを事前に理解していなかった既存政党関係者はいないはず。
日本の左翼は、若者は自分たちの陣営だと勘違いしていた。アメリカでは若者の民主党支持層が厚いから、自分たちは「弱者」の味方だから。
日本の左翼があれこれ理由をつけて、選挙権年齢の引き下げを達成した? 「日本の左翼」にそんな力があるわけがない。冷静になれ。当時の経緯を振り返ろう。選挙権年齢の18歳への引下げは、議会では、与党(自公)主導に、野党の一部(民主維新)が相乗りした共同提出法案。行政では、当時の官邸が特に強力なパイプを持っていた文科省(清和会)と総務省(菅グループ)の旗振り。野党勢はこの流れに対して後手に回っていた。2000年から選挙権年齢引き下げを求めてきたNPO法人Rightsの高橋亮平は、以下のように述懐している。
18歳選挙権実現にあたり、本気で踏み込んだのは、2つの政権しかない。1つが第1次安倍政権であり、2つ目が第2次安倍政権である。
ここのところの自民党の対応を見ていて思うのは、「まさかここまで踏み込むとは……」ということと、「選挙のためにはここまでやるが自民党なのか……」というのが率直な感想である。
この流れを作ったのは、自民青年局と日本若者協議会(JYC:官民の有識者会議に若者代表としてやたら声がかかる室橋祐貴氏が代表やってる団体)との深い連携関係。JYCは基本的に超党派の方針で各党とまんべんなく付き合っているが、自民・公明のことは明らかに「物事を変えることができるパートナー」とみなしており、他野党より格段に深い関係を築いている。
公明党の際にも紹介したが、各党の若者政策の転換の背景には、若者の声を政党公約に反映させようという「日本若者協議会」(http://youthconference.jp)による取り組みがあった。
今回の自民党青年局政策提言の中にも、日本若者協議会が提案した政策から、
などが入った。
日本若者協議会は、昨年12月に「日本版ユース・パーラメント(自民党編)」(http://live.nicovideo.jp/watch/lv244173560?)を実施して以来、自民党青年局と政策協議を続け、2月25日には、こうした政策反映の中間報告をもらっていた。
今回の谷垣幹事長の発言では、被選挙権年齢引き下げだけでなく、供託金引き下げについても党内で調整が進んできていることが明らかになった。
https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashiryohei/20160330-00055994
自民党という政党は、常に「選挙で勝つこと」を軸に自党の持続可能性を考え実行できるDNAを持つ。地方の利益再分配重視型の政党から都市型政党に脱皮したときもそうだったし、本来は野党の支持基盤だった連合と急速な関係改善を図っているのもそうだし、いまの高齢者支持重視の政党から若者世代重視の政党へのシフトもそう。「既存支持層が弱体化していくときに、どう票数を補完していくか」ということについては、極めて真摯かつ計画的に物事を進める。そのひとつの結果が、選挙権の18歳引き下げ。自民党青年局とJYCが連携した時点で、ほぼ勝負はついていた。
というわけで、元増田の「選挙権の18歳引き下げ」が左翼・野党側の悲願だった、という認識自体がそもそも事実と違う。
あと、元増田は、たかまつななの政治的スタンスを左翼/右翼という軸に回収するところに無理がある。そもそもが「自宅に部屋が10室」「外食といえばフランス料理のフルコースしか知らなかった」「芸人になるまでラーメン屋やコンビニに入ったことがなかった」的な持ちネタがウリの、典型的なエスタブリッシュメント階層、いいとこのお嬢さん(東大名誉教授・東京ガス社長だった高松豊吉の曾孫)である。彼女自身の政治的主張も、右派・左派という軸では整理しにくいものが多い。彼女は昔からの持論として「平和」を重視する一方で、その平和の実現方法については、ウクライナ取材の折に、以下のように現地の声を紹介しつつ、既存の平和教育を批判してもいる。
「日本だっていつ攻められるかわからないのだから、備えるべきだ」「他国との同盟や外交努力をすべき」「食糧供給などを見直すべき」「政府に泣きつく前に、自分たちの領土を守るという強いコミュニティを持つことだ」「今こそ台湾を支援することが大事ではないか」「北方領土を取り返したほうがいい」
(略)
私たちが受けてきた平和教育とは、まずは太平洋戦争時に、「日本が戦争を始めてしまった」ことへの反省があり、次にどうすれば戦争をしない国になるか、であった。しかし、時が経ち、それは「アメリカの戦争へ巻き込まれないこと」に変わり、現在は、「他国から攻められないこと」に変遷していった。
日本は台湾有事がもし起きてしまったら、巻き込まれ、最悪の場合、攻められる可能性だって予測される。だからこそ、ウクライナの人々の「自国を守るための後悔」には耳を傾けるべきではないだろうか。
https://shueisha.online/culture/109026?page=4
なお選挙啓発に関して、民間で彼女を積極的に登用している団体のひとつが、青年会議所(JC)である。
衆議院選挙では、全国で公開討論会が実施されるといいなと思います。私自身も、公開討論会の司会などは積極的に引き受けますので、ご連絡ください。JCという地域をよくしようという社長さんたちの集まりが主催することがおおいのですが、地方紙やメディアがもっと主体的にできるといいですよね。
https://note.com/takamatsunana/n/ne8700998fe6e
「地域をよくしようという社長さんたちの集まり」というまとめ方には諸方面から異論ありそうだが、まあよしとしよう。
ついでにいうと、元増田は、たかまつななの政治的立場の変遷についての時系列的理解もおかしい。たかまつななが株式会社笑下村塾を設立したのは18歳選挙権の導入「後」である。
3年前、18歳選挙権が導入された時に、「笑いの力で若者たちに政治への関心を持ってほしい!」「芸人100人を教育の現場に派遣したい!」とお笑いジャーナリストの「たかまつなな」が株式会社 笑下村塾を設立。現在、全国の高校や企業で主権者教育やSDGsの出張授業を行っています。
という経緯。instagramなどのSNSでは、2015年以前は18歳選挙権についての発信は全くといっていいほどしていなかった。2016年を境に、彼女は主権者教育・若者教育という分野にフロンティアを見出し、積極的にこの方面を開拓していった。そしてこの過程で、「世代間の対立」という軸を立てたうえで自分が「若者」側に立つ(反「シルバー民主主義」)というスタンスを明確化していった。つまり先に触れたRightsやJYCなどに比べれば、最後発に属しており、しかも現在はかなり偏った立ち位置に到った、特異なアクティビストなのである。
まとめよう。
①選挙権年齢の18歳引き下げは、与党主導で進められ立法化された施策
②たかまつななは、もともと一般的な意味での「左翼」「左派陣営」には属していない、特異な立場
③たかまつななは、選挙権年齢の18歳引き下げ「後」に主権者教育・若者啓発に取り組みだした後発組
おわかりいただけただろうか。
https://anond.hatelabo.jp/20230405183906
という反論コメントがあったので、こちらも https://anond.hatelabo.jp/20230405210928 を書いた。元増田は、なぜたかまつななは叩かれるかというストーリーを面白おかしく語ろうとする中で、「日本の左翼」がすごい政策的影響力を持っていて、あれやこれやと理由をつけて、与党の自公に選挙権の18歳引き下げを飲ませたのだ、という奇妙な歴史観に陥っている(そうではないことを示すために、実際の経緯を上に書いた)。
さらに、元増田がそもそものトピックとしていたたかまつななは、背景的にも主張的にも一般的な意味での左派とは言いがたく、また選挙権の18歳引き下げの「後」に主権者教育の分野に関わるようになった後発組である。にも関わらず元増田は、彼女が「以前からずっとこの問題に関わっていた」「左翼」だという、彼の最初の書き込みの見立てを破綻させる致命的な勘違いをしていた点については、何ら反論も弁解もしていない。0点です。
アメリカ版は「富裕層・支配層の高齢者」を問題としてるのに対し、 たかまつなな版は「高齢者」のみをピックアップしてるから問題であるみたいな主張あるけど、正直どっちも大差な...
anond:20230403184126 アメリカが作るCMはOK、たかまつななが作るCMがヘイトスピーチな理由は簡単で、 アメリカの左翼と違い、日本の左翼は若者の投票率が上がってほしくないからだ。 ...
この元増田は事実誤認が多いので、訂正しておくぞ。 最初から分かっていたことのはずなのだが、若者はむしろ自民党支持であった。18歳選挙権によってむしろ左翼は不利になってし...
18歳選挙権の経緯を省略しすぎだ。 自公による公選法改正で18歳選挙権が実現したのは事実だが、その前提として国民投票法で18歳選挙権を実現するように定められていたという経緯が...
自分たちの公約を与党に飲ませたんだから実績として誇ればいいものを 与党憎しで与党のやることには何でも反対なせいで、野党が主張していたことすら否定し、公約を無かったことに...
その伝で行けば、安倍政権での女性活躍推進、働き方改革、安倍・菅・岸田政権を通しての官製賃上げ、岸田政権での子ども手当ほか異次元の子育て支援なども、全て「野党が自らの意...
このままだとお前の負けだけど、どうする?
環境やジェンダーをぶら下げて「Z世代」をオルグする算段だったのが全然釣られなかったからな 左派はもうこの不利な戦場から撤退しつつあるのに、あのお嬢様だけがど真ん中に取り残...
日本の左翼がいつ若者に優しかったんだよ。あいつらめっちゃ高齢者福祉重視だろ。
いつって、そりゃ80年代は若者に優しかっただろうさ。 ジジババが若者だったとき。
世代地域貧富といろいろ格差あるけど左も右も都合の良い格差にしか言及しない
わいは寿司屋を支持するタイヤキやき。
タイヤキを焼く人間をたい焼き焼きと呼ぶこととする場合、 高知あたりでは たいやき焼きやき。と言うのだろうか。 おやきなら、 おやきやきやき。
まいにち、まいにち、ぼくらはてっぱんの〜
…ギャグを聴かされ、嫌ンなっちゃうよ♪
そもそも投票率が低くて自民党が得するのって地方の町議選かせいぜい県議選くらいなもんで、 市長選、知事選あたりからもう投票率が低い方が野党候補が有利なんよね
ほんまかいな、データはよ
このテキスト自体はだいたい合ってる。 たかまつななが槍玉にあげてるのが与党の政策であり、たかまつななを左翼と位置付けているところが特に。
要するに左翼は肉屋以下の存在だって話じゃん 肉屋(というか畜産家)は少なくとも畜殺するまでは家畜の世話をしてくれるぞ
若者の代表はシールズだと本当に思っていた 不自然なブームだと思って見てたんだけど、 あれは反日活動家の世襲だったんだよな。ひでえ話だ。 あんなものに乗っかる共産党って完...
職業左翼みたいな上級左翼をはてなーの限界独身中年(既に高齢者)みたいなのが支持しているかと思うと哀れすぎる。
2019年にもたかまつななはほぼ同じ内容の動画を作成している。このときもプチ炎上はあったのだが、賛の声も多かった。 Buzzfeedもハフポストも好意的に紹介したし、これは何と立憲民主...
2019年、「ネトウヨに勝つ」を旗印に、左派サーの姫として華々しくデビューを果たしながら https://news.livedoor.com/article/detail/22257104/ 2021年、立憲民主党と枝野代表にケチをつけ https://note....
「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」のほうが大事というのが日本 2019年の動画はBuzzFeedも東京新聞も立憲民主党も好意的だったのに
この増田に当て擦りしてる奴がいるのが、本当に左翼は限界なっちゃったんだなぁと。 左翼って、お気持ちオバサンと独身限界中年しかいないのか?ってくらい、頭悪いし。
しょーもなー だからオッサンは女性政治家を応援したり媚うったりしたらアカンのよ(勤務先の上司でないかぎり)
俺自身はリベラル自認してて、たかまつについてはこう書いたんだけど、 anond:20230403221435 増田の言うように左が変わったという意見も一定納得しつつ、たかまつ自身が相当立ち位置変...
ほぼ同じ内容でもたかまつななの立ち位置が変わったら絶賛から批判になるの? 党派性モンスターのキチガイじゃねえの
文脈を無視して自分の都合の良いように認知しているだけだろ
何年前の話ししてんだ?
たかまつななさん、あのクソダサいスカーフのせいでものすごく損をしていると思う。 スカーフとか金満でセンスがないように見えるからやめたほうがいい。 Z世代はああいう高いだけ...
総括しような
アメリカ版との比較はしないが 国民の分断を煽るやつはクソだと思ってるので安倍もたかまつななも糞
一致団結もしてないのに分断はないよな日本人はお互いが嫌いで敵なんで…。
分断嫌だから与党に投票しようってなる人が最近多いぞ。 国会での醜い争い見てると特に分断に嫌気が差してる人増えてる。
計画通り……(ニヤリ)
アメリカは先進国だけど、たかまつななは後進国の国民だから叩かれる
そんなCM初めて知ったし、炎上してたのも初めて知ったわ おばはんがCM作ってネットのジジイとババアが勝手に切れててあほちゃう
アホはお前だ。権力側の人間がヘイトスピーチでCM作ってんだから怒るやつ出てきて当たり前やろ
氷河期世代は老害と呼ばれるほど権力を持っていない論者が勝手に被害妄想垂れ流しながらキレてそう
高齢者叩きって高齢者は若者から搾取して恵まれた生活をしているという視点から正当化されるけど 実態は高齢者の中では世代内格差が大きいので、一部の豊かな高齢者とその他の貧乏...
老人世代が現役だった頃パワハラセクハラかまされた恨みが入ってるに決まってるやろ。貧乏とか関係ないわ当時どんだけ年下の人生の邪魔したかやわ。
恵まれてるとか恵まれてないとかどうでも良いんだよ。現に俺の給料から何割も天引きしまくって高齢者にばら撒いてるんだから、恨んで当然だろ。まして世の中の大半の若者は俺より...
次の世代からは「ばらまかれていないのに恨みだけはぶつけられる高齢者」になるよ
俺らの世代はどうせ疎まれるし金も貰えないから、早めに今の高齢者を叩いて潰しといた方が、支出減る分ええわ
違いはない。叩いてる奴はアホ