20年後の謝意表明――。中東の産油国クウェートは27日、東日本大震災からの復興支援で原油500万バレル(約450億円相当)の無償提供を表明した。湾岸戦争時の恩返しとしてオタイビ駐日大使が27日、石油相の親書を海江田万里経済産業相に手渡した。 500万バレルはクウェート全体の原油生産2日分で、日本の1日あたり原油輸入量400万バレルを上回る規模。震災支援で中国が提供したガソリンやディーゼル油の30倍に相当する。 イラクのクウェート侵攻が発端となった1991年の湾岸戦争で、日本は多国籍軍への協力などで130億ドルを出したが、資金だけだとも批判された。クウェート政府は米紙への広告で30カ国に謝意を示しながら日本を挙げなかった因縁がある。オタイビ大使は「日本の支援を20年たっても将来も忘れない」とした。