2009年の日本への外国人訪問者数は、世界33位(679万人)で、08年の28位(835万人)から順位を下げた。1位はフランス(7420万人)で、2位の米国(5488万人)を大きく引き離した。日本政府観光局が8日まとめた「国際観光白書2010」で分かった。 3位はスペイン(5223万人)、4位は中国(5088万人)、5位はイタリア(4324万人)だった。世界全体では前年比4.2%減の8億8047万人で、6年ぶりに減った。08年秋のリーマン・ショック後の世界同時不況で、ビジネスも観光も低調だったためとみられる。 「観光立国」を成長戦略の目玉にしている政府は、10年の訪問者数を1千万人まで増やす目標を掲げるが、8月までは合計588万人。期待していた中国人の訪日が9月以降、尖閣諸島沖の漁船衝突事件で大きく減るとみられることもあり、目標達成は極めて難しくなっている。