日本の伝統色は日本人が観てきた自然の恵み、太陽、火、水、土や四季折々に咲く花の色、葉の色、木の色などを映しとり生活の中に取り入れてきた色。例えば「暁色」と聞くと朝焼けのあの美しい空の色その風景が思い浮かぶように、いかに自然を四季を愛し生活に取り入れていたかがうかがえます。同じ色名でも染料の種類や媒染剤の種類、染の工程などによって色合は異なりますので、ここで表現している色は色名のイメージとしてとらえて下さい。 ++ 褐色 ++ かちいろ 黒に近い藍色で濃い藍色に染めるために藍を[搗いた「かてた」]ことから当て字で褐となったそうです。また褐色の褐(かつ)に勝(かち)の字をあてて勝色として縁起をかついだらしい。 ++ 紺 ++ こん 藍で染めた色。桃山時代から江戸時代にかけて木綿が普及し藍染めが盛んになり、藍染を主とする染屋は紺屋(こうや、こんや)といい、その職人は紺掻(こうかき)とも呼ばれ