人工知能(AI)というと機械学習や深層学習が注目されがちだが、実はそれはAIの半分にすぎない。あとの半分、いわば「アナザーAI」は企業の生産計画や物流などで重要な役割を果たす「最適化AI」だ。最適化AIを実現するための技術が、「焼きなまし法」や「ビームサーチ」などの「ヒューリスティックアルゴリズム(メタヒューリスティクス)」である。この連載では、競技プログラミングサービスを提供しているAtCoderの高橋直大社長が、アルゴリズムに対する深い知識を生かし、最適化AIを活用している企業を訪ねて取り組みを探っていく。 今回は、飲食や美容などさまざまな領域で消費者向けや企業向けのサービスを提供しているリクルートを訪問した。データ関連技術を統括する同社プロダクト統括本部 プロダクト開発統括室 データ推進室 データテクノロジーユニットの阿部直之ユニット長に、最適化AIを使ったサービスの取り組みを聞いた