東北関東大震災を米ニュースメディアはどう見たか? 彼らがまず驚いたことは、非常時下にもかかわらず略奪や暴動が見られず、日本人が秩序を持って耐える姿であった。震災発生後1週間にわたって米メディアが目撃した「日本人のレジリアンス(困難な状況に耐え回復する力)」をまとめた。 はっきり言おう。日本はアメリカの主要ニュースメディアにとって近年、「忘れ去られた国」だった。その理由の一つは、彼らが軍事と経済で着々と力をつけるアジアの隣国、中国についての報道に力を注ぎはじめ、それと反比例するように、ニュース性のない日本の存在感が徐々に薄れていったからだった。 しかしここにきて、この未曾有の大災害の発生。近年、日本への駐在体制を薄めにしていた米ニュースメディアでは、慌てて日本の被災地に取材チームを送り込んだが、彼らのTV中継がつながり現地発のリポートが伝えられるまでは、米国民達は日本の惨状について詳しく知り