データセンターの最新技術をオープンに共有する「Open Compute Project Japan」が発足。早速マザーボードや電源、データセンターなどの日本語訳が公開 グーグルやFacebookをはじめ大規模なデータセンターを有する企業にとって、データセンターの計算能力をいかに高めるかと同時に、消費電力をいかに下げるかが非常に大きな課題になっています。 いまやデータセンターの建設にかかるコスト以上に、稼働に必要な電気代が大きなコスト要因になっているためです。 世界でも最大級のデータセンターを運営する企業の1つであるFacebookは、その最新データセンターのノウハウを「Open Compute Project」という形でオープンにし、電源やマザーボード、システムラック、データセンターの設計図などを公開しました。いまではインテル、ヒューレット・パッカード、ゴールドマンサックス、Rackspa
経済規模の割にデータセンター(DC)が少ない――。首都圏と比べてそう言われていた関西圏でも近年、大型DCの開業が相次いでいる。延べ床面積で1万平方メートルを超えるDCが相次ぎ開業し、開業から2年ほどで予約が埋まるという状況で推移している。関西圏のDC事情を、現地取材を基に解説する。 大阪でDCといえば長らく、「堂島」が代名詞だった。大阪市中心部にある堂島地区には、NTTグループのDCが集積しているからだ。中でも最大規模なのが、NTTデータの「堂島DC」。高層ビルが丸ごと1棟データセンターで、延べ床面積は12万平方メートル。東京都江東区にある同14万平方メートルの「アット東京DC」に次ぐ、日本最大級のDCだった。 現在、大阪における、DCの「堂島一極体制」が変わりつつある。2012年には、DC用ビルを大阪市内で数多く手がける京阪神ビルディングが、同1万8061平方メートルの「西心斎橋DC」を
「『アイデアだけ持って沖縄に行けば成功できる』、沖縄県をそんな場所にしたい」――。そう語るのは、沖縄県商工労働部 情報産業振興課 情報振興・金融特区班の仲里和之主査だ。沖縄県を“起業のメッカ”とするため、起業に欠かせないITインフラを沖縄に充実させる。このような構想を抱いて、沖縄県は2013年4月から新しい公設民営データセンター(DC)の建設に入る。 沖縄県は2012年度に、DCの基本設計を行うために4億円を予算計上。さらに2013年度には30数億円規模の予算を計上して、同県うるま市兼箇段(かねかだん)にあった県農業試験場の跡地に、延べ床面積5000平方メートルのDC施設を建設する計画だ。 また2012年10月には、クラウドコンピューティングのサービスを提供する基盤システムを構築するための新会社「沖縄データセンター」を設立した。沖縄データセンターは、同県浦添市のOCCとおきぎんエス・ピー・
さくらインターネット、SSD搭載で高速化した仮想専用サーバ(VPS)提供開始。スワップアウト先もSSD さくらインターネットは、仮想専用サーバサービス「さくらのVPS」にSSDを搭載し性能を強化した新プランの追加を発表しました。12月13日より提供開始です。 仮想専用サーバ(VPS)は、仮想化されたサーバを利用者が管理者権限を持って占有し、好きなOSやアプリケーションを導入できるサービス。物理サーバを占有するような柔軟性がありながら、仮想化によって物理サーバを複数の利用者共有できるため低価格なのが最大の特徴です。 ここ数年のプロセッサのマルチコア化やメモリ搭載量の増大によって、VPSの価格性能比は急速に向上しましたが、ストレージへのアクセス性能だけはハードディスク性能にそれほど大きな向上がなかったがゆえに停滞していました。 ハードディスクに代わりSSDを搭載したことは、ストレージのアクセス
シスコがどん欲に買収を繰り返しています。先月、仮想ネットワークを実現する技術を持つvCiderを買収したのに続いて、今月はMeraki、Cloupiaと相次いで買収を発表しました。 Merakiは、複数拠点のネットワーク、無線LANなどのネットワークインフラをクラウドで一元管理する機能を提供するベンダ。Cloupiaは、VBlockやFlexPod、VSPEXといったクラウド向けサーバやストレージを一元管理するマネジメントツールを提供しています。 両社の買収から、シスコが目指しているのはクラウドを構成するネットワーク機器やサーバといったハードウェアと、クラウド全体をマネジメントするソフトウェアを統合して提供できる企業になること、という方向性が見えてきます。 クラウドでネットワークを統合管理するMeraki Merakiは、無線LANのアクセスポイント、ファイアウォールやVPNなどの機能を備
日本とシンガポールの間をつなぐ総延長約9000kmの光海底ケーブルの敷設を目指し、KDDIとGoogle(アメリカ)、Sing Tel(シンガポール)、Globe Telecom(フィリピン)、China Mobile(中国)、PT. Telekomunikasi(インドネシア)など11社が共同で行っているプロジェクトが「SJC(Southe-East Asia Japan Cable)」です。 日本~シンガポール間光海底ケーブル「SOUTH-EAST ASIA JAPAN CABLE SYSTEM」の建設保守協定締結について http://www.kddi.com/corporate/news_release/2009/1210/index.html ※2012年11月時点では、2009年の発表時と内容が一部異なっています 今回はそのプロジェクトの要であるケーブルの製造工場に行って光ファ
エンタープライズICTのNo.1情報誌「日経コンピュータ」とNo.1情報サイト「ITpro」がタッグを組んだ大型企画「日経コンピュータ ×ITpro 連動特集」。その第1弾「世界最適のシステム“立地”戦略」では、これまで2週に渡って日経コンピュータ誌面で掲載した内容を紹介してきましたが、今週からは書き下ろしによるオリジナルコンテンツを中心にお届けします。まずは海外の「マレーシア」編です。 「日本に学べ」。マハティール元首相が「ルックイースト政策」を導入してから30周年の今年、マレーシアがIT分野で日本に熱視線を送り始めている。 2020年までの先進国入りを目指す同国は、経済成長をけん引する重要産業の一つとして、データセンター(DC)やクラウドに着目。IT産業振興に向けて政府が100%出資で設立したのがマルチメディア開発公社(MDeC)である(写真1) 同社のワン・マルダニ・モハマド ディレ
地方都市の大型施設にとって追い風となっているのが、ユーザー企業によるDC配置の最適化と、BCP強化の動きだ。 ゲーム大手のセガは2011年10月、IDCフロンティアの「北九州DC」の利用を開始した。ゲームソフトのソースコードや音声/動画データなど、1ペタバイトのデータをバックアップしている。 きっかけは2011年3月の東日本大震災だ。震災後、東京都大田区の本社で運営するサーバーが被災した場合でも、業務が継続できる体制の整備を決断した。「本社との同時被災がない場所という観点で、北九州DCを選んだ」(開発支援部の藤本光伯部長)。 ただし、実際にBCPを強化したユーザー企業はまだ少ない。富士キメラ総研の羽賀氏は、「ユーザー企業によるBCPの整備は、これからがむしろ本番」と分析する。 東日本大震災の直後に「DCの西日本移転」などが話題になったが、実際に移転に踏み込んだユーザー企業はごくわずかだった
インテックは2012年10月31日、「大阪第2DC(データセンター)」を大阪市に開業した。関電システムソリューションズが2011年12月に開業した施設に入居し、インテックの顧客にラックなどを貸し出す。首都圏のユーザー企業などが、東京、富山、大阪の3拠点のDCを使ってシステムを分散運用できるようにするのが狙い。 インテックは、東京電力と共同出資で設立したアット東京の施設内に「東京DC」を構えているほか、2011年には北陸電力と共同出資でパワー・アンド・ITを設立し、パワー・アンド・ITの施設内に「富山DC」を設けている。インテックは東京、富山、大阪の3拠点で、電力会社と連携したDCを開業したことになる。インテックは3つのDCを一つの広域仮想DCとして利用できるようにする「EINS WAVE」というクラウドサービスを提供することで、ユーザー企業の災害対策(DR)サイト構築需要を狙う。
By Marc Arsenault - Wow Cool メディアとしてはすでにCDなど後発のものに取って代わられた感のあるカセットテープ。しかし、データの大容量化が予想以上のスピードで進み、ハードディスクの密度改良も限界に近づく中で、将来、頑丈で高密度なメディアとしてカセットテープが返り咲く可能性を、IBMの専門家が指摘しています。 Cassette tapes are the future of big data storage - tech - 19 October 2012 - New Scientist 2011年の段階で全世界の情報を集約するとその容量は295エクサバイトになり、うち、94%がデジタル化済みとなっていました。つまり、世界中のストレージには約280エクサバイトのデータが詰まっているということです。エクサバイトというのはペタバイトの上の単位ですが、2016年までにネ
野村総合研究所(NRI)は2012年10月17日、「東京第一データセンター(DC)」を東京都多摩市に11月21日に開業すると発表した。延べ床面積が3万8820平方メートルあるという巨大施設で、19インチラックを3000本収容できる。1ラック当たりの電力供給量は平均7.5キロワットで、施設の総受電容量は4万キロVAである。 NRIがDCを開業するのは、2007年10月の「横浜第二DC」(延べ床面積1万5888平方メートル)以来である。今回開業した東京第一DCは、同社にとって最大規模の施設となる。東京第一DCでは、高さ8メートルのフロアを上下に分割し、上層はサーバーの設置エリア、下層は空調機などを設置するメンテナンスエリアとしている。サーバーと空調機などのフロアを分けることで、空調機などのメンテナンス時に作業員がサーバーのあるエリアに近づくことがなくなるため、施設の安全性が増すほか、サーバーと
The New York Times(NYT)は米国時間9月23日、クラウドの物理的な構造が環境に及ぼしている影響に関する調査シリーズを開始し、その第1弾の記事の中で、エネルギー浪費についてのいくつかの恐ろしい数値を提示した。しかし、同記事は、この分野で大幅な進歩を遂げてきたインターネット業界を不当に描いている、と主張する者もいる。 NYTのJames Glanz氏は1年間にわたる報道と調査を考慮に入れて、大半のデータセンターは非常に大量のエネルギーを浪費しており、それは「能率が高く、環境に優しいという情報業界のイメージと矛盾している」、と結論づけた。 同記事は、「オンライン企業は多くの場合、需要に関係なく、自社の施設を最大能力で24時間稼働させている。その結果、データセンターは配電網から得た電力の90%以上を無駄にする可能性もある」と述べている。 同記事は、さらに多くの驚愕すべき数値を提
金融庁は2012年8月24日、同月7日に東京証券取引所が引き起こしたシステム障害(関連記事)に対して業務改善命令を出した。これを受けて同日夕方、東証は会見を開き、原因はレイヤー3スイッチのソフトウエアのバグであることを明らかにした。東証は9月中にソフトの更新などの対処を終える予定だ。 同スイッチは二重化しており、本来、障害が発生した際は、本番系から待機系に切り替わる。しかしスイッチ内部の障害を検知するソフトウエアにバグがあり、障害が起こった本番系がシャットダウンせず、切り替わった待機系側と合わせて本番系が二つ並行稼働する異常な状態となった。スイッチのメーカーはアラクサラネットワークスである。 金融庁は東証が2月に続き半年間で2回障害を発生させたことを重くみており、社外の専門家による検証を受けることを命じた。「今年2月の東証によるシステム総点検が十分ではなかった」(金融庁)という。対応策の進
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