条里遺構が色濃く残る地域では、現代でも道路や水路がその影響を受け、碁盤の目のような整然とした区画が広がっている(香川県高松市郊外)。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。 条里制(じょうりせい)は、日本において、古代から中世後期にかけて行われた土地区画(管理)制度である。ある範囲の土地を1町(約109m)間隔で直角に交わる平行線(方格線)により正方形に区分するという特徴がある。 条里を区分する方格線は、南北方向および東西方向に設定されている場合が多いが、地域・地形により傾いている例も少なくない。たとえば南北方向が7度傾いているとき、東西方向も直交するように7度傾いているのが通常である。 連続した土地で方格線がずれている場合もある。たとえば郡ごとに方格線の傾きが異なると、平地の郡境で条里地割にはっきりとした食い違いが見られる。 班田図などには、水面や山地など