中家体制は8月10日に発足 ©共同通信社 「まさかダブルスコアで負けるとは……」 農協幹部がこう絶句したのは、5日に開票された全国農業協同組合中央会(JA全中)の会長選挙だ。結果は、JA和歌山中央会会長の中家徹氏(67)が152票を獲得し、88票の須藤正敏・JA東京中央会会長を破った。 前回の2015年にも出馬した中家氏は、奥野長衛氏に敗北。定年で勇退する奥野会長が推す須藤氏が有利との観測もあっただけに、先の農協幹部は「ここまで差がつくとは意外だ」と驚きを隠せない。 「農協改革の旗を振ってきた小泉進次郎・自民党農林部会長と、農水省の奥原正明事務次官にとって非常にショックな選挙結果でしょう。JAの総意として、NOが突き付けられた。小泉・奥原両氏に理解を示してきた奥野路線からの転換は避けられない」(同前) 中家氏は、記者会見で、さっそく政府主導の農業改革について、「改革は必要だが、守らなければ