約2万の在日パキスタン人の半数が中古車販売業関係者とその家族…。そう言われるほど、同一業種に同国出身者が集中している背景には、中古車の輸入を禁止している同国が、在外パキスタン人に認めている特例があった。在外パキスタン人は、2年に一度、1台の自動車を自国に持ち込むことができるのだ。 こうした特例の下、中古車販売を生業とするパキスタン人は各国に存在し、彼らは世界有数の国際中古車流通ネットワークを形成しているという。 来日8年のパキスタン人で、中古車販売業者に勤務した経験もあるアブドゥルさん(仮名)によると、「在日パキスタン人は、自国だけでなくアフリカやロシアにも日本の中古車を輸出している」と説明する。 しかし、北関東で中古車販売店を経営する日本人の男性は、「同じ中古車業と言っても、パキスタンの人たちとはまったく別のビジネス」と話す。 「彼らの多くはほとんど札が入らないような、廃車寸前の車ばかり