紹介文 本書は、「日本語使用者」の句読点の使用実態を定量的に分析したものである。日本語母語話者と日本語学習者の使用傾向を比較・分析しており、どちらか一方のみを対象としてきた従来の研究とは一線を画す。その分析結果と提言は、理論的・体系的な指導が行われてきたとは言いがたい国語教育や日本語教育における句読点指導に変革をもたらしうる。また、日本語学、国語教育、日本語教育における句読点の研究について網羅的かつ体系的にまとめており、後続の研究に欠かせないものとなるであろう。 第1章 序論 1 研究背景 2 本書における研究課題 3 本書の構成 4 本書における用語の認定 第2章 日本語における句読法研究の変遷 1 第2章の目的 2 日本語における句読法 3 1960年以前の句読法研究 4 1960年代の句読法研究 5 1970年代の句読法研究 6 1980年代の句読法研究 7 1990年代の句読法研究
「白川フォント」研究プロジェクトでは、これまでコンピューター上での利用が困難であった甲骨・金文などの古代文字を、Microsoft Word などの一般的な文書作成ソフトで簡単に利用できるようにする文字フォントの研究開発を行っています。開発された、文字フォントは現代の漢字を入力するのと同じように、簡単に古代文字の入力が出来ます。 【収録字数】 「白川フォント」に収録されている古代文字は、常用漢字(2136字)・人名漢字(650字)の中で古代文字が判明している漢字を対象としています。 古代文字の全収録数は4391字。内訳は、甲骨681、金文1084、篆文2593、古文30、籀文3です。甲骨・金文・篆文の中には複数収録した文字があります。その場合は[甲骨2]・[金文2]・[篆文2]としています。 また、常用漢字の旧字などの異体字【例:廣(広)、櫻(桜)、藝(芸)など】からの検索や人名漢字の中で
フランス在住のエクスペリメンタル・アーティスト/ソングライター、ツジコ・ノリコの新作アルバム『Crépuscule I & II』が、ウィーンの実験音楽レーベルの〈エディションズ・メゴ〉からリリースされた。 このアルバムは、比較的短い曲を9曲収録した「I」と、長尺3曲を収録した「II」の二部作構成となっている。ツジコの20年におよぶキャリアのなかでも初ともいえる大作である。 だが単に無闇に長いだけのアルバムではない。暗くシネマティックなサウンドと彼女のアイコンとでもいうべき唯一無二の声が融合し、まるで薄明かりの空間に「時間が溶けていく」ようなアルバムに仕上がっていたのである。 この美しいアルバムのアトモスフィアをどう形容すれば良いのか。「音の霧」とでもいうべきか。「時の融解」とでもいうべきか。夕暮れと夜のあいだにある音空間とでもいうべきか。なにしろ「時」も「空間」も粒子の中に溶け合って漂う
映画『母なる証明 Mother』(dir. Bong Joon-ho, 2009)はトロットのリズムに合わせた「母」の踊りで首尾を飾る。報われない犠牲、解消しえない性欲、後に戻れない選択でまみれた人生からの一瞬の逸脱を集約した表現として解釈しうるだろうし、これらを併せて考えると『ポン PPONG』という題名から見出せる情緒はだいたい思い浮かべるだろう。 「ポンチャック」は成人歌謡とも呼ばれるトロットまたはトロット・テクノの蔑称である。そして「ポン」は果実、精髄などを指す俗語、あるいは性交、麻薬の隠語として使われる。リード・シングルで発表された“이창(Rear Window)”(2018)と“뱅버스(Bang Bus)”(2021)のヴィデオが露骨に性的隠喩・描写を含んだことに対して、私が過剰な意味の探り合いを警戒すると同時に特別に問題視するわけでもない理由は、まさに「ポン」にまつわる情緒が
90年代に電気グルーヴが日本に紹介したと言ってもいいだろう、いわば韓国演歌・ミーツ・テクノのミュータント・ディスコ、その名はポンチャック。このスタイルはしかし時代を重ねるなかで風化し、若者たちからは「オヤジの音楽」と切り捨てられて、いつしか忘却へと向かった。そんな現状のなか、ひとりの電子音楽プロデューサー/DJ 、250(イオゴン)が立ち上がった。K-POPから韓国ヒップホップまでと幅広く音楽制作に携わっているこの実力者は、韓国大衆文化の金字塔=ポンチャックの火を消すまいと、その現代再解釈に向き合うことにした。そして完成したアルバムが『ポン』である。これがまた、実験と大衆性(ユーモア)が両立した素晴らしい内容になっているのだ。ぜひチェックして欲しい。 こちらは先行公開曲の“Bang Bus (ベンバス)”の衝撃的なMV。主演のペク・ヒョンジンは俳優としても有名で、是枝裕和監督が手がけ
構成・文/waltzanova V.A.『Blessing ~ SUBURBIA meets P-VINE "Free Soul × Cafe Apres-midi × Mellow Beats × Jazz Supreme"』 橋本徹(SUBURBIA)コンパイラー人生30周年記念インタヴュー── 橋本さんのコンパイラー生活30周年を記念するコンピレイションがリリースされます。30周年、感慨深いことも多いと思いますが、いかがでしょうか? 橋本 そうですね、過去のアニヴァーサリーのときはあっという間と感じることが多かったんですが、さすがに30周年となると「いろいろあったな」という印象や、山あり谷ありだったけど、30年間選曲やコンパイルという仕事を続けてこられたことに感謝したいなという気持ちが一番大きいです。 ── パイオニアである橋本さんが、30年間コンパイラーの世界でトップを走り続けてい
1994年にDJ BAR INKSTICKでスタートした「Free Soul Underground」でDJプレイする橋本徹(SUBURBIA)。撮影をしたのは毎月このDJパーティに遊びに来ていた当時20歳のNujabes。 日本を代表するDJ/選曲家のひとり、橋本徹(SUBURBIA)。そのコンパイラー人生30周年を祝し、特別インタヴューを掲載しよう。 クラブやDJなど、90年代渋谷で起こったストリート・ムーヴメントの中心で橋本は活躍し、その活動をパッケージ化したコンピレーションCD、「Free Soul」シリーズ第一弾を1994年春に発表している。同シリーズはジャンルではなく、時代のムードを感覚的にとらえつつ、過去の音源から選曲していく点が新しかった。すでに名盤・名曲としての地位を確立していた作品以外からも多くの素晴らしい曲を発掘していくことで、既存のコンピレーション概念を覆すこと──
野田努 私の音楽に耳を傾けてくれれば、 人びとはエネルギーを得る。 彼らは家に帰り、 おそらく15年くらい経ってから言うだろう、 「15年前に公園で聴いたあの音楽は素晴らしかった」と。* サン・ラー (1991) これは特別なアルバムだ。理由はふたつある。まず、アーケストラがサン・ラーの死後、20年以上の年月を経て発表する新録のアルバムであるということ。もうひとつは、それを “いま” 発表することの意味。で、しかし、ほかにもうひとつある。『Swirling』は半世紀以上も演奏を続けてきたアーケストラが一回しかできないことをここでやっているという意味においても特別なのだ。 アーケストラは、自らをサン・ラーと名乗った音楽家であり、思想家でも詩人でもあった人物のバンドの名称である。名前はエジプトの神ラーの箱船(Ra's ark)から取られている。サン・ラーいわく「Arkestraには、最初と最後
きく2022.01.19 宇宙名盤 vol.10 ホアン・アトキンス。 text: Katsumi Watanabe 国内外問わず、宇宙や星をモチーフにした楽曲やアルバムはたくさんある。確かに、まだ見ぬ惑星に想像を膨らませるし、美しい星空はラブソングのテーマにぴったりだ。 しかし、海外の宇宙をテーマにした作品を調べてみると、音楽家のバックグラウンドや社会的、文化的な背景なども色濃く反映されていることがわかった。この連載では、宇宙をテーマにしたアーティストとジャケットを中心に調べてみよう。 今回は、アメリカポップス史上初のエレクトロファンク「Clear」(1983年)を発表したサイボトロンを解散させた後、デトロイトからテクノを発展させたホアン・アトキンス、デトロイトテクノの宇宙的なサウンドについて。 ピアノの美しい旋律と、シンセサイザーの荘厳なストリングス、そしてパーカッションの効いたビート
きく2022.01.06 宇宙名盤 vol.9 デトロイト・テクノ。 text: Katsumi Watanabe 国内外問わず、宇宙や星をモチーフにした楽曲やアルバムはたくさんある。確かに、まだ見ぬ惑星に想像を膨らませるし、美しい星空はラブソングのテーマにぴったりだ。 しかし、海外の宇宙をテーマにした作品を調べてみると、音楽家のバックグラウンドや社会的、文化的な背景なども色濃く反映されていることがわかった。この連載では、宇宙をテーマにしたアーティストとジャケットを中心に調べてみよう。 今回はクラフトワークなどの電子音楽、はたまたSF的映画や経済書から影響を受け、アフリカ・バンバータ「Planet Rock」以前に、アフリカンアメリカン初のエレクトロファンク「Clear」を発表していたデトロイト・テクノ界を代表するサイボトロンについて。 1970年代後半のアフリカンアメリカンのDJたちは、
きく2021.11.21 宇宙名盤 vol.2 土星からの使者、サン・ラ(続編) text: Katsumi Watanabe 国内外問わず、宇宙や星をモチーフにした楽曲やアルバムはたくさんある。確かに、まだ見ぬ惑星に想像を膨らませるし、美しい星空はラブソングのテーマにぴったりだ。 しかし、海外の宇宙をテーマにした作品を調べてみると、音楽家のバックグラウンドや社会背景なども色濃く反映されていることがわかった。この連載では、宇宙をテーマにしたアーティストとジャケットを中心に調べてみよう。 今回は、1940年代から活動する自称・ジャズ界の土星人、サン・ラの『Space Is The Place』とその映画作品、そして70年代のアメリカについて。 2021年1月、1974年の制作から約四半世紀の時を経て、映画『サン・ラーのスペイス・イズ・ザ・プレイス』が公開された。真っ青に晴れ渡る空の元、森の中
低音パートを奏でることでメロディを支え、ドラムと共にリズムをも支えるベースは、バンドの屋台骨と言われる程の重要な楽器です。ただ、いざ始めようと思ってもどうしたらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回はエアギタリストでありながらリアルなギターやベースにも詳しい宮城剛さんに、ベースの魅力やおすすめの機材について聞きました。初心者でもこれを買って、演奏しはじめたら「あれ、ベースに向いているかも」と思ってしまうようなアイテムたちです。聞き役はベース初心者のデイリーポータルZ編集部の安藤さんです。 (執筆・撮影/安藤昌教、編集/デイリーポータルZ編集部、メルカリマガジン編集部)
低音パートを奏でることでメロディを支え、ドラムと共にリズムをも支えるベースは、バンドの屋台骨と言われる程の重要な楽器です。ただ、いざ始めようと思ってもどうしたらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回の連載ではエアギタリストでありながらリアルなギターやベースにも詳しい宮城剛さんに、ベースの魅力やおすすめの機材について聞きました。連載の最後である本記事では、上級者も「いつか弾いてみたい」と思う、憧れのベースについて宮城さんに語っていただきました。聞き役はベース初心者のデイリーポータルZ編集部の安藤さんです。 (執筆・撮影/安藤昌教、編集/デイリーポータルZ編集部、メルカリマガジン編集部) 安藤 これまで2回にわたって初心者向けのベースと機材についていろいろ伺ったんですが、宮城さんくらいの上級者になってくると、いつか弾いてみたい!みたいな憧れのベースがあったりするんです
味わいの説明を読んだり、ソムリエさんにおすすめしてもらって買ったワインを、いざ家で飲んでみると「あれ?思った味と違う」と思ったことはありませんか?もしかするとそれはグラスのせいかもしれません。そこで今回は「趣味はガラス食器収集」と公言し、ワインエキスパートの資格を持つライターJUNERAYさんに、おすすめのワインと合わせて、そのワインに合うグラスを伺います。聞き役は、ワインもビールもコーヒーも、同じグラスで飲んでいるというデイリーポータルZの安藤さんです。 (執筆/安藤昌教、撮影/JUNERAY、編集/デイリーポータルZ編集部、メルカリマガジン編集部) 安藤 今回もワインエキスパートのJUNERAYさんに話を聞きます。JUNERAYさんには以前おすすめのガラス食器についても話を聞いた(メルカリマガジンの記事「【シンプルで使いやすい】初心者向け「ガラス食器」のはまり方講座」)ワインのプロであ
味わいの説明を読んだり、ソムリエさんにおすすめしてもらって買ったワインを、いざ家で飲んでみると「あれ?思った味と違う」と思ったことはありませんか?もしかするとそれはグラスのせいかもしれません。「ワイングラスってなんであの形なの?」「ワイングラスの脚って意味あるの?」「まずはどのグラスを買えば良いの?」などワイン初心者が思うさまざまな疑問について、「趣味はガラス食器収集」と公言し、ワインエキスパートの資格を持つライターJUNERAYさんに伺います。聞き役は、お酒は詳しくないけどだいたい全部好きというデイリーポータルZの安藤さんです。 (執筆/安藤昌教、撮影/JUNERAY、編集/デイリーポータルZ編集部、メルカリマガジン編集部) 以前(メルカリマガジンの記事「【シンプルで使いやすい】初心者向け「ガラス食器」のはまり方講座」)、ガラス食器の魅力についてお話を聞いたライターのJUNERAYさんに
1986年東京生まれ。ベルリン在住のイラストレーター兼日英翻訳者。サウジアラビアに住んでいたことがある。好きなものは米と言語。 前の記事:ポテチにすしのこをかけるとすっぱ甘くてうまい > 個人サイト words and pictures ドイツを象徴する銘菓、バウムクーヘン ドイツ菓子の代表ともいえる、バウムクーヘン。「バウム」は木、クーヘンは「ケーキ」という名前からも分かるように、木の年輪のような模様がトレードマークだ。 ドイツではケーキの王様とも呼ばれるバウムクーヘン。 19世紀後半のバウムクーヘン文化の中心地はベルリンだったそうだが、その後はドイツ国内にどんどん広まっていった。 そして1909年にカール・ユーハイムによって日本にも上陸したバウムクーヘンは、今や日本の定番スイーツとなった。 ドイツではバウムクーヘンは昔ながらの伝統的なケーキという立ち位置だが、日本のバウムクーヘン文化は
ギターやベースをより楽しみ、音を追求したい人にとってエフェクターは欠かせないアイテム。種類やタイプもさまざまで、どんなものを選んだらいいかわからないという方向けに、音楽プロデューサーの香川光彦さんが「見つけたら速攻で買いたい」名機とされるエフェクターを紹介してくれました。 (執筆・写真/香川光彦、編集/株式会社モジラフ、メルカリマガジン編集部) ギタリストやベーシストの足元に並んだ小さなボックス。またキーボードの音色ボタンと並ぶ「エフェクト」と書いてある呼び出しスイッチ。 音色を変えたり、気持ちよく残響を加えたりする装置、それがエフェクターです。一つひとつ、さまざまな種類の機能がばらばらになっています。実は、エフェクターは和製英語で、英語では一般的に「ストンプボックス」と呼ばれています。 それではさっそく、それぞれ何がどう違うのか、解説してみたいと思います。エフェクター選びのちょっとしたヒ
心に残る料理やレシピ、キッチンアイテムを紹介いただく「メルカリ食堂」。 第6回はフリーライターの玉置標本さん。これまでメルカリマガジンで家庭用製麺機や家庭菜園など、趣味にまつわる記事を執筆していただきましたが、今回は南インドの定食「ミールス」について。レシピを覚えるきっかけになった出会いや、人とのつながり、そしてメルカリで買った食材、レシピをご紹介いただきます。 (執筆・写真/玉置標本、編集/メルカリマガジン編集部) 思い出と呼ぶにはまだ新しすぎる、食にまつわる話を書かせていただく。 同人誌作りが趣味で、これまでに生き物を捕まえて食べる体験をまとめた本や、昭和の時代に使われていた家庭用製麺機に関する本を年に1~2冊のペースで頒布してきたが、今年の11月に完成した最新作は南インドの定食である「ミールス」のレシピ本だ。 いきなりの南インドである。以前から南インド料理が大好きだったかというとそん
変なモノ好きで、比較文化にこだわる2人組(1号&2号)旅行ライターユニット。中国の面白可笑しいものばかりを集めて本にした「 中国の変-現代中国路上考現学 」(バジリコ刊)が発売中。 前の記事:春日部駅がインドの駅に似ている > 個人サイト 旅ライターユニット、ライスマウンテンのページ 海を見ていた50年前 国鉄のリニアが表紙を飾る。当時の最先端だ。 表紙には昔の未来像の定番、UFOのようにふくらんだ円筒形の建物がある。 だから中身は昭和の未来の図鑑にありがちな、透明でチューブ型の高速道路を新しい形の車が走るような絵が出てくるのだと思っていた。 海について取り上げた題材が結構多い。(P7) 当時の関心は宇宙、それ以上に海だった。 海の中で人々が暮らすことを検討していたようなのだ。 図鑑では、アメリカやフランスや日本が行った、海中に建設された建物で暮らす実験を紹介している。日本ではシートピア計
1986年生まれ佐世保在住ライター。おもに地元の文化や歴史、老舗や人物などについての取材撮影執筆、紙媒体のお手伝いなど。演劇するのも観るのも好き。猫とトムヤンクンも好きです。 前の記事:気になる長崎の郷土料理、その名は「ハトシ」 > 個人サイト ヤマモトチヒロのブログ うっかりベーコンを足しつつ、取材許可をもらう その話を確かめるべく、以前常連だった父を連れ、わたしは昨年ブルースカイデビューを果たしたのである(「佐世保ハンバーガー日記 ブルースカイ編」)。 佐世保市栄町にある老舗ハンバーガー店「ブルースカイ」。 なるほど、話に聞いていた通りだった。“観光客向けにすっかりブランド化した佐世保バーガー”然としないクールな空間にしびれてしまった。 もっとお店のことを知りたいと思い、ふたたび、どきどきしながら扉を開けた。 客はまだわたしだけのようだ。 前回訪れてから一年以上が経っているうえ、常連で
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー) 前の記事:川の上を川が流れる! 立体交差する川を渡る > 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮 愛しき文庫本 本が売れなくなった、と聞くけれど、今も昔もたくさんの本が出版されている。今の本は同時に電子書籍が発売されていたりもするけれど、昔の本となると紙の一択。紙がいいと言うつもりはないけれど、紙の本には紙の本のよさがある。 本棚に並ぶと賢く見えるよね! 紙の本のよさは、家にあると賢く見える気がすること。そして、コレクション性に満足することだ。それが文庫本のシリーズだったりする。今も続いているものもあれば、終わったシリーズもある。それを揃えることが喜びにつながる。 カラーブックスとかも文庫本シリーズですね! 私は保育社のカラ
湘南の名物は「しらす」、三崎の名物は「まぐろ」、秩父の名物は「わらじかつ」に「みそポテト」に「ホルモン焼き」だ。静岡県清水市の「金の字」という老舗酒場から広まった「もつカレー」や、川崎の「ニュータンタンメン」など、その土地ならではの名店グルメというのも全国各地にある。 ところが逆に、名物というイメージからは程遠い街というのも多い。というか、全国的に見れば、ほとんどの街がそうだとも言える。 そんな、名物がぱっと思い浮かばない土地を訪れ、なんとかその街の名物を探す飲み歩き旅がしてみたくなった。ので、酒の穴のふたりが挑戦します。 今回の目的地は、東京都「大塚」! 日常的な生活の中にぽっかりと現れる「今ここで乾杯できたらどんなに幸せだろう」と思うような場を探求するユニット。なんでもない空き地とか、川沿いの原っぱとか、公園の売店だとか、そういったところに極上の酒の場があるのではないかと活動中。 前の
韓国人の友達ができた。はじめてで嬉しかったので、韓国語講座に通ってみることにした。 英語ならアルファベットで構成されてて文字が読めるし、単語もわかるが、韓国語においては、「丸」と「四角」と「棒」だな…と思うレベルである。 こんなに図形にしか見えない言語が読めるようになるのか?1年勉強してみたら言語を作った人の苦悩やアイデアが見えて大変おもしろかったので、面白かったところをまとめました。 「漢字に挫折した」経験から作られた文字、ハングル 週1のzoom韓国語講座に申し込んだ。私以外には3人、参加している。 先生が現れた。めちゃくちゃ明るい。教科書を1章ずつ進めながら、韓国語の成り立ちからまずオリエンテーションをしてくれた 韓国は昔、中国の漢字を使っていたそうだが庶民が「むずかしい!!!」と挫折した歴史があるそうだ。 そこで、簡単な文字を作るぞ!!と意気込んで作られたのが韓国語(ハングル文字)
大阪在住のフリーライター。酒場めぐりと平日昼間の散歩が趣味。1,000円以内で楽しめることはだいたい大好きです。テクノラップバンド「チミドロ」のリーダーとしても活動しています。(動画インタビュー) 前の記事:1日の大半を経験したことないことで埋める(大阪・天満編) 大阪にも「春節祭」がある 春節とは、中国・中華圏の旧正月のこと。日本のお正月と同じく、春節は中国・中華圏において重要な節目で、盛大にお祝いされる。日本と中国の関わりは古いから、日本国内でも各地で春節祭が開かれている。 たとえば、横浜中華街や神戸の南京町では、盛大な春節祭が開催され、普段より一層賑やかな雰囲気になる。 と、いかにも知った風に書いてしまったが、私はこれまで春節というものをあまり意識したことがなかった。「中国のおめでたいお祭りなんだろうなー」というぐらいの浅い認識。 それが先日、大阪の天王寺という町を歩いていたら公園の
ローカルなお祭りのニュースで、名物を飛ばしているのを見ることがある。だいたいの場合、飛ばされるのはスイカや梅干しの種とか、おいしいものだ。 そんな◯◯飛ばし大会は各地にあるが、奈良では、鹿せんべいを飛ばしているらしい。そんな大会があったのか。 3年ぶりの開催だ 鹿せんべい飛ばし大会は、奈良の若草山で行われているイベントだ。大会用の特大鹿せんべい(約20センチ!)を、山の上から投げてその飛距離を競う。年に2〜3度行われているらしい。 1月下旬に行われたのは、若草山の伝統行事・山焼きに合わせた「山焼き記念大会」。感染症対策のために開催できなかった期間を経て、実に3年ぶりの開催だ。 あいにく最強寒波がやってきたタイミングであるが、そんなことにビビってはいられない。今年は飛ばすのである。鹿せんべいを。 というわけで、奈良にやってきました 朝の時点では雪も残っていたが、設営中のスタッフさんに声をかけ
1984年生まれ岡山のど田舎在住。技術的な事を探求するのが趣味。お皿を作って売っていたりもする。思い付いた事はやってみないと気がすまない性格。(動画インタビュー) 前の記事:近くに新宿がないのに西新宿? 兵庫の西新宿へ > 個人サイト オカモトラボ 桃太郎ゴリ押しの裏にあるもの 全国的にも周知の通り、岡山は桃太郎を一点張りでゴリ押ししている。 岡山空港の愛称は岡山桃太郎空港だ。 岡山の桃太郎一点張りとゴリ押しは生粋の岡山県民である僕から見てもちょっとどうかと思うほどで、当サイトの記事でもたびたび指摘してきた。 岡山空港で荷物が流れてくるベルトコンベアーに桃太郎が流れてくる。 実は(あまり知られてはいないが)岡山の桃太郎ゴリ押しは根も葉もない妄言という訳ではない。 一応の根拠が存在する。 岡山に古くから言い伝えられてきた温羅(うら)伝説だ。 温羅伝説についての絵本。岡山市発行「吉備津彦と温羅
1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。飲食物全般がだいたい好きだという、ざっくりとした見解で生きています。とくに好きなのはカレー。(動画インタビュー) 前の記事:白ワインに見える、白ワインではない液体 > 個人サイト たぶん日記 報道のプロでも間違うパンダの顔 ジャイアントパンダを見分けるのは簡単ではないらしく、新聞やテレビでもごくたまに“事故”が起こっている。事故とは、たとえば文字では「シャンシャン」と書かれているけど、写真や映像には別のパンダが写っている……というようなことだ。 報道のプロでも間違うのだから、間違う人がいてもまったく不思議じゃない。でも、人生100年と言われる時代。長い人生のなかには急に「パンダを見分けてください」と言われる機会があるかもしれない。 2023年1月現在、日本にいるジャイアントパンダは13頭。そのうち4頭が2月に中国へ旅立つので、3月には9頭
東海・近畿・中国・四国・九州・沖縄はこちら (更新履歴) 2023/3/18:リストに食べログの点数や一言コメントを加えて更新しました。ついに1エントリーに収まらなくなったので2分割。 くら寿司で甘えびの尻尾食べてた増田です。 記事への反応やブコメで集まった、皆さんの考える「中堅以上の回転寿司」が旅先でとても参考になるので、自分用にまとめようと思う。 地方別にコメントの多い順に掲載(否定的コメントは除いた)。複数の地方に出店しているチェーンは本拠地っぽい所に分類した。/以降は本拠地以外の地方の出店。★はその地方で複数の都府県に出店している場合、重点的に展開しているところ(道内は市町村)。ブランド名が違っていても系列店で中身の違いがあまりなさそうなところはまとめて計上した。同じ名前で回転寿司以外の業態を取っている店がある場合はブランド名に「回転寿司」等を付記した。回らないお寿司についてもコメ
大阪府高槻市の郊外、大阪平野を一望できる山の上に、高い塔が立っている。1930年に設立され、その時々の最先端の地震計で大地の動きを記録してきた京都大の阿武山観測所だ。昭和初期の雰囲気が残るモダンな建物は映画のロケにも使われた。 90年代、学内の組織再編で、職員の多くが京都府宇治市の防災研究所に移り、観測機能は次第に縮小。観測所は「役割を終えた」とされた。 2010年ごろ、存続の危機に直面し、市民参加型の科学の場にする構想が検討された。歴史的な観測機器を活用した展示や公開講座が始まった。 ただのサイエンスミュージアムにはしない――。当時、飯尾能久教授は、1万カ所に地震計を置き、百点満点の観測をしたいという願いをこめた通称「満点計画」を始めていた。 高密度に地震計を設置して…
「“群れ”から“個”へ」ミカヅキBIGWAVEが語るFuture Funkの未来~ヴェイパーウェイヴ・アーカイブス2023 『新蒸気波要点ガイド ヴェイパーウェイヴ・アーカイブス2009-2019』(佐藤秀彦著、New Masterpiece編)の4刷重版記念企画として昨年実施し、大好評のうちに完結した短期集中連載「ヴェイパーウェイヴ・アーカイブス2020-2022」がはやくも復活! 今回は、昨年Yung Baeの米ツアー参加が話題となったミカヅキBIGWAVEさんのインタビューをお届けします。 * * * Vaporwaveから派生したサブジャンルとして認知されつつも、Yung Baeのフジロック参戦が発表されるなど、今年に入ってもまだまだ大きなトピックが絶えない“Future Funk”。そうした状況下で、Yung Baeの全米ツアーに参加し、Saint PepsiやMACROSS
ヒストリ屋-騎士と幻想と欧州の歴史開催! 書泉グランデでは昨年に引き続きまして、中世~近世ヨーロッパを扱った書籍、グッズを中心とした品々を販売いたします。 実際に着用できる甲冑の各部位や模造剣、蜂蜜酒、羊皮紙、封蝋用品など時代の雰囲気にあふれたアイテムをとりそろえておりま す。イベント期間中の週末には、実際の占い師や甲冑を着用した騎士が店番を行うなど、中世ヨーロッパを感じていただけるイベントとなっておりますので、ぜひこの機会にご来店ください! 場所:書泉グランデ1F催事場 期間:2023 3/3~3/31※予定 ■関連イベント・フェア ※随時更新 ◆ハプスブルク事典発売記念菊池良生先生トークイベント ※終了いたしました。 ◆ヒストリ屋激推作家フェア「騎士王の食卓」連載開始記念ゆづか正成デザイン騎士グッズ ◆ヒストリ屋激推作品フェア 『ブルターニュ花嫁異聞』 ※直筆色紙プレゼントフェア開催!
日本言語学史の黎明 長田俊樹著 定価5200円+税 A5判上製カバー装 320頁 ISBN978-4-8234-1170-0 装丁 三好誠(ジャンボスペシャル) ひつじ書房 Reconsidering Mannen Ueda: The Dawn of Linguistics in Japan Toshiki Osada 【内容】 本書の目的は既存の通説を打破して、新しい上田万年像を打ち立てることである。上田万年は称賛するにせよ、批判するにせよ、西洋言語学を日本に導入した人という評価は変わらない。その評価はどこまで正しいのか。そこが本書の出発点である。新村出筆録・柴田武校訂(1975) 『シリーズ名講義ノート・上田万年 言語学』をネット上にある上田が参照したと思われる原書文献と照らし合わせ、上田の西洋言語学理解を検証する。 ◎帯・推薦文より 田窪行則(国立国語研究所所長) 本書は日本の言語学
中央構造線に沿うマイロナイト(流動変形した岩石)帯の形成温度の空間変化の推定に成功。 複数のマイロナイト帯の内、上昇・冷却時に最後まで活動したものが中央構造線であると判明。 世界の巨大内陸断層の起源を説明可能な新説で、本分野研究の進展に期待。 北海道大学大学院理学研究院の竹下 徹教授(当時)及び同大学院理学院博士後期課程学生のドン バン ブイ氏(当時)、広島大学大学院先進理工系科学研究科の安東淳一教授らの研究グループは、中央構造線*1に沿うマイロナイト*2帯中の歪の局所化過程を明らかにしました。 これまで、成熟した巨大内陸断層のモデル断面(図1)は示されてきましたが、どのような過程を経て断層が成熟したのかは良く分かっておらず、特に岩石の流動領域での歪の局所化過程が不明でした。研究グループは、この巨大断層の歪の局所化過程を解明するため、中央構造線(白亜紀後期に形成され、現在は隆起・削剥されて
いま、インドネシアのラップ・シーンに大きな変化が訪れています。今回は、2010年代半ば以降のインドネシア人ラッパーたちを国内外の社会状況を踏まえながら紹介していきます。 グローバルスターとなったインドネシア人ラッパー 2016年はインドネシア・ラップの歴史において画期的な年となりました。1999年にジャカルタで生まれた当時16歳の青年、リッチ・ブライアン(Rich Brian)がYouTubeにラップソング「Dat $tick」のミュージック・ビデオ(MV)を投稿したところ、動画は一夜にして再生回数1億回を超えるバイラル・ヒットとなりました。リッチ・ブライアンはヒップホップの本場アメリカで大注目を浴び、世界ツアーを実現し、グローバル・スターに躍り出ました。ブライアンを発掘したロサンゼルスのレーベル〈88rising〉(アジア系のラッパーとR&B歌手をプロデュースする)創設者は、「ここまでア
エズラ・コレクティヴ(Ezra Collective)の来日公演が3月7日(火)に東京、9日(木)に大阪のビルボードライブで開催される(東京公演はソールドアウト)。Rolling Stone Japanでは前回取材したリーダー/ドラマーのフェミ・コレオソに引き続き、彼の実弟であるベーシストのTJ・コレオソにインタビューを実施。聞き手はジャズ評論家の柳樂光隆。 エズラ・コレクティヴは現在のロンドン・ジャズにおける象徴的存在の一つだ。その理由はジャズを軸にグライムやアフロビーツ、ヒップホップなどを取り込んだロンドン独自のサウンドのみならず、近年のロンドンにおける草の根レベルから始まった音楽教育を経ていることだったり、ロンドンらしい多文化性を表現している音楽性だったり、様々な側面から語ることができる。そういう観点からも、TJ・コレオソのキャリアはとても興味深い。 TJは名門音大出身者のエリートた
おぬしらは「谷戸(ヤト)」を知っているかと、のっけから前のめり気味で申し訳ないのだが、ここ1〜2年ほど、個人的にずっと気になって追いかけていた「谷戸」なる地形の魅力について、ようやく言語化できるほどの、知見と、経験と、資料が蓄積されてきた。その成果をいよいよ発表するぞ、という心の勇みが椎名誠風の(伝わるかな)言い回しになって、ほとばしってしまっているのである。どうか、ご容赦いただきたい。 なお、タイトルに「#1」と掲げている通り、この記事はシリーズものとして継続的に執筆していくつもりである。こんなことをあらためて冒頭で説明するのも、本記事には「谷戸あるき学入門」と大々的に謳っているわりには、歩き方のヒントのようなものはまったく登場しないからだ。 その件については、いずれまた解説していく予定なので、「だまされた!」と石を投げつけたくなる気持ちをグッとこらえて、そこのところひとつよろしくお願い
僕らのバラード、聴かせよう ギター[BBCDE006] アーティスト:戸張大輔 Bumblebee Amazon noteにかまけていたら、「90日間更新されてないブログに付くあの広告」がついてしまった。自分のブログで見ることになるとは思わなかった。これは良くない。更新します。 謎の音楽家、という文句はその雰囲気とは裏腹にまあまあの頻度で耳にする。 好例がボカロ系・宅録系の音楽家。が、その手の音楽家をロックバンドより耳にする昨今においては謎の大安売り状態。謎の敷居が低すぎ。 そして最初謎な人でも、音楽活動やインタビュー等を重ねるうちにだんだん人物像が判明していく。そうして謎のレッテルはどこへやら、みんな知ってる○○さんになっちゃっていたりするのである。海外音楽家でも同じことで、結構フランクにインタビューに応えてしまいイメージが崩壊する、なんてこともしばしば。 そんな中、人気と裏腹に20年以
9月5日、吉祥寺は武蔵野公会堂で行われる渡辺勝のライブへ行った。そこであの戸張大輔が客演するからだ。 戸張大輔が今回このライブで客演をするということを知った時パニックになった。だってあの戸張大輔がライブをするんだぞ!!友人達にeメールをし戸張大輔を知らない友人にCDRを焼いた。2000年の12月8日以来のライブだ。俺はこの2000年のライブを逃したことをその翌々日に知った。まさかこれほどまでに待たされると思わなかった。 18時30分開演だが18時から松倉如子のオープニング・アクトがあった関係で既に客席は7〜8割方埋まっていた。なかなかの人の入りだった。初めて彼女の歌を聴いたが声の個性と歌唱力があるなぁと思った。松倉如子のステージや客席を縦横無尽に駆け回るえらい自由なステージのあと、その松倉如子の「大阪と言えば戸張大輔、大阪から戸張さんが10年振りにライブをしに吉祥寺に来てくれました」という
早いもので吉永進一さんが亡くなられて、今月末で1年になる。亡くなって数ヶ月間は思い出すだけで涙が出たが、もうそういうこともなくなった。吉永さんとは、大学に入ってUFO超心理研究会で出会って以来の仲である。当時の吉永さんは相手によっては厳しい人であった。しかし、私は同郷で高校の後輩でもあったので、可愛がられた方だと思う。 吉永さんに頼まれて私も寄稿した栗田英彦編『「日本心霊学会」研究:霊術団体から学術出版への道』(人文書院、2022年10月)は、吉永さんの没後に刊行された。その栗田「あとがき」231頁には、次のような過分の言葉があった。 (略)神保町のオタさんは、吉永先生が学生時代に所属したサークル「京都大学UFO超心理研究会」の後輩で、これまた伝説となった近代ピラミッド協会の一員でもある。吉永先生のパソコンに残された未発表草稿には、一九七八年の特筆すべき出来事として「×××という異才が(U
北海道陸別町の天文台が、2月28日未明にオーロラの観測に成功し、2日までに撮影した画像を公開した。同天文台の撮影は2015年12月以来で約7年2カ月ぶり。光が弱く、肉眼では見えなかったが、オーロラを活発化させる「太陽フレア」が2月下旬に大規模に発生し、国内でも観測が可能になったという。 「りくべつ宇宙地球科学館」の津田浩之館…
無名芸術家の作品を市民が購入することで活動を支える「小コレクター運動」が1950年代を中心に盛んだった福井県大野市で、地域が築いた文化や熱意を伝えようとする動きがある。当時の作品を展示する美術館がオープン、市民が所有する絵画を借りて展覧会を開くなどしており、関係者は「多くの人に知ってほしい」と話す。運動は芸術への関心向上と作家の支援を目的に、美術評論家の久保貞次郎さん(09〜96年)が提唱した
仲條正義名作展 会期:2023.2.16 木 - 3.30 木 時間:11:00a.m.-7:00p.m. 日曜・祝日休館 入場無料 ※ギャラリー入口での体温測定、手指消毒、マスク着用にご協力をお願いします。ご来場者様同士の社会的距離2mを確保いただき、37.5℃以上の発熱、咳・咽頭痛、全身倦怠感などの症状がある方は来場をお控えください。 時代への鋭い感性とアバンギャルドなデザインで40年以上続いた、資生堂企業文化誌『花椿』のアートディレクション。人の目を惹きつける強い生命力を持つ、東京都現代美術館のロゴや資生堂パーラーのパッケージ。展覧会での実験的で遊び心に富んだ表現の数々……。 仲條正義のデザインはいつも新鮮な驚きと謎解きのような楽しさを与えてくれます。 完成された美を疑い、自分を疑い、壊すところから新しい表現に向かって挑み続けた仲條は、88歳の生涯を現役のデザイナーとして貫きました。
Text and photos by Akira Saito 齊藤聡 Interview:2023年1月29日(日) 下北沢にて ギタリスト・秋山徹次は独特極まりないスタイルを持っているようでいて、その一方でスタイルなるものとは対極にいるようにも思える。かれの演奏を予めイメージすることは困難であり、まさにそのことが秋山徹次という個性を特徴づけているようだ。 即興演奏を始めた 1964年、東京生まれ。13歳のときにエレキギターを買い、あるきっかけで16歳のときに即興演奏を始めた。そのあと1981年にミルフォード・グレイヴス(パーカッション)、田中泯(ダンス)、デレク・ベイリー(ギター)からなるMMD計画やフレッド・フリス(ギター)の来日公演を観に行ったときも、まだ高校生だった。そのころに観たグンジョーガクレヨンや白石民夫(サックス)も印象に残っているという。 1986年にシンガーソングライタ
福島大学共生システム理工学類の兼子伸吾准教授と理工学研究科大学院生の高木俊人さんや山形大学、奈良教育大学のグループによると、ニホンジカは古くから狩猟対象だったが、春日大社(奈良市)などでは古来信仰対象だった。現在では貴重な観光資源だが、奈良のシカの由来に関する遺伝的研究はほとんどなく、周辺地域のシカとの遺伝的違いも不明だった。 このため研究グループは奈良公園周辺のほか、京都、三重、和歌山の4府県の野生のシカ294頭分の筋肉や血液を収集。DNAを抽出し、母から子に伝えられるミトコンドリアDNAの遺伝子型(ハプロタイプ)などを分析した。ミトコンドリアDNAのハプロタイプ解析は同一種の集団分化を調べるときの有力な研究手法だ。 その結果、紀伊半島内ではミトコンドリアDNAのハプロタイプが18種確認されたが、奈良公園のシカは他地域では見られない1種だけが検出された。さらに、父親と母親の双方から伝わる
〔全文無料で公開しています。価格設定は投げ銭用で、支援していただけると続きを書けたり内容を充実・改訂したりするために活用させていただきます。〕 この記事ではプラトン『ソクラテスの弁明』を古典ギリシア語で読むための手助けとして、初歩的な復習も含めて一文ごと、一語一句すべての単語に細かく文法の説明をしていきます (繰りかえしは除いて)。今回は第一章 (ステファヌス版の 17a–18a) を扱います。 テクストはバーネット校訂の全集 (1900 年) のものを用います (Perseus で読めます)。章の区切りは邦訳書で一般に行われているものを踏襲します (これはもともとは 18 世紀のフィッシャーの校訂本に発祥するらしいもので、欧米では現今あまり用いられていませんが、訳読のペース配分にはちょうどいいので)。比較参照の便利のためステファヌス版のページの区切りに || を、段落の区切りに | を挿
紹介 近代国家への道を歩み出した明治日本。国家の「知」を支えるべく国立の図書館、帝国図書館が作られた。しかし、その道のりは多難であった。「東洋一」を目指すも、慢性的に予算が不足し、書庫は狭隘で資料を満足に保管できなかった。戦時には資料の疎開にも苦しんだ。そのような帝国図書館に、人々はどのような思いを抱いて通ったのか。本書は、その前身の書籍館から、一九四九年に国立国会図書館へ統合されるまでの八〇年の歴史を活写する。 長尾宗典 (ナガオムネノリ) (著/文) 長尾宗典 1979年群馬県生まれ.筑波大学第一学群人文学類卒業.筑波大学大学院博士課程人文社会科学研究科歴史・人類学専攻単位取得退学.博士(文学).国立国会図書館司書,城西国際大学国際人文学部准教授を経て,2023年より筑波大学人文社会系准教授.専門は日本近代史,思想史,メディア史.著書に『〈憧憬〉の明治精神史』(ぺりかん社,2016年
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