週に約233億円のIT投資 孫正義は毎日午前8時から午後10時まで東京の自邸で自分の心を何よりも楽しませることに打ち興じる。それはIT起業家の品定めとカネ配りのことである。 パンデミックのせいで在宅勤務とはなったが、ソフトバンクグループを率いるこのビリオネアにペースダウンはなかった。「マサ」の通称を持つ孫は5月12日の決算説明会で投資先の企業数を3ヵ月で60社増やしたと豪語してみせた。1月から3月までの間、毎週2億1000万ドル(約233億円)のペースでカネをつぎ込んだ計算になる。 ソフトバンクGがこの4年でスタートアップに注ぎ込んだお金は840億ドル(約9兆3300億円)ほどだ。同社はもともと世界最大級のIT投資家といえたが、そこに運用資産986億ドル(約11兆円)のビジョン・ファンドが加わり、いまはそのビジョン・ファンドの第2号ができ、300億ドル(約3兆3300億円)を運用しているの