就職氷河期の中国。16歳から25歳の若者のうち、5人に1人は無職だという Photo: hxdbzxy / Getty Images 「ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス卒業。政治学の知識、売ります。得意分野はロシア・ウクライナ問題、近代化論、ポピュリズム、新自由主義のジレンマ」 そのポスターは「ザ・ペーパー」などの中国メディアに取り上げられ、注目を集めた。高等教育を受けた中国の若者たちがいま、道に出て「知識の露天商」を始めている。就職市場で苦労するなか、自らの学歴を生かすための策である。米メディア「クオーツ」によると、16歳から25歳の中国人の若者のうち、5人に1人は無職だという。 労働市場に対する彼らの疑問、不満はいまに始まったことではないが、パンデミックによってさらに強まった。2021年には「寝そべり族」が登場。これは、中国共産党が推奨する「生産主義」に対抗した、「怠ける権利」の