日頃のコミュニケーションが巧くいかない理由として、「自分の顔がパッとしないから」「自分の顔が良くないから」と答える人は少なくない。“要は、勇気が無いんでしょ”という人の場合も、顔を理由にすれば勇気の問題は忖度されないので、顔だけのせいに責任転嫁するのは巧い方便といえる。しかし顔や表情を介したメッセージは確かに重要で、“顔のせいでコミュニケーションが不利になる”人というのが一定の割合で存在しているのも事実だろう。 ところで「パッとしない顔」というのは一体何なんだろうか。コミュニケーションに向かない顔、というのは一体どんな顔なのか。真面目に考えてみると、実は、顔面の「かたち」そのものが問題になっている事例よりも、顔面の「はたらき」が問題になっている事例のほうが多いんじゃないか。「俺の顔は不細工だから」よりも「俺の顔は不器用だから(巧く働かないから)」のほうが問題としては大きいんじゃないか? 「