若年層を中心に社会問題化している市販薬のオーバードーズ。来年に薬機法改正を見込む医薬品販売制度に関する議論が進む中、厚労省が事前に示していた「とりまとめ」の内容に、ドラッグストア業界やネット事業者が懸念を示している。 ドラッグストア業界が反対の背景 6月6日に開かれた厚労省厚生科学審議会「医薬品医療機器制度部会」(制度部会)に、参考人として出席していた日本チェーンドラッグストア協会理事(当時)の森信氏は、「(OTC薬の)9割を売っている」というドラッグストア業界の意見が伝えられていないと訴えた。 「検討会とりまとめで提言されています購入者情報の記録・保管、いわゆる空箱陳列、これについては絶対に実行不可能でございます」(森氏) 市販薬のオーバードーズ問題に対して、厚労省としては何らかの規制強化は必要との立場だが、 “濫用薬”の対象は現在、ドラッグストアにとっても稼ぎ頭である総合感冒薬約150