暴力団を脱退しようとした男性が、山梨県警甲府署に保護を求めたのに、署を訪ねてきた組員への面会を署員に強要されたとして、男性が県に慰謝料など約113万円の支払いを求めた訴訟の判決が24日、東京地裁であった。木納敏和裁判長は面会の結果、男性が組員に脅迫されて精神的苦痛を受けたと認定。25万円の支払いを県に命じた。 判決によると、男性は2011年4月、暴力団からの脱退を組長に拒否されたうえ、車に乗っていたところ、脱退を阻もうとした組員の車に衝突された。このため身の危険を感じ、甲府署員に保護を求めた。 しかし、署員は組員と面会するよう男性を説得。応じた男性と組員を取調室で面会させた。署員が立ち会ったが、組員はその場で「指でも詰めて度量を見せろ」と脅迫したという。