私自身、人に関心があり、人の話を聞くのが好きだ。だから、人と飲んだり、人にご馳走したり、ときには進んでバカをやることで、人を喜ばせようとする。若いときには、上司に喜んでもらうために率先して裸踊りをしたり、いまでもお取引先の前で、火をつけた花火を口に加えるといった余興を披露する。 実際、私の周りで稼いでいる人を見ても、人に関心がある人が多い。しかし、これは当然といえば、当然のことなのだ。社会の仕組みをつくったのは、結局は人であり、稼ぎは人が運んでくるものだからだ。 経営者や人の上に立つリーダーであれば、関心をもつべき相手には、社員やスタッフも含まれるだろう。松下幸之助が、「社員は家族」だとして、世界恐慌時、多くの会社が倒産するなかで、社員を誰ひとりとして解雇しようとしなかった話は有名だ。社員が会社に大切にされている実感をもてば、会社に対する愛情も生まれ、結局は業績向上にもつながる。 一方で、