改正臓器移植法に基づいて、国内で初めて実施された15歳未満の少年からの脳死移植で、大阪大病院で心臓の移植手術を受けた10代後半の男性患者が3日に退院できる見通しとなり、主治医らが1日、同病院で会見した。大阪大心臓血管外科長の澤芳樹教授は「順調に回復して、屋外も歩けるようになった。普通の若者と変わらない」と話した。 日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)などによると、心臓移植手術を受けた患者は拘束型心筋症の15歳以上18歳未満の中国地方の男性。18歳未満で脳死になった子どもの心臓は18歳未満の患者へ優先的に移植するという厚生労働省のルールが初めて適用された。 手術は4月13日。病院によると、年齢が近かったことから心臓の大きさや血管の太さが似ており、手術は順調だった。手術後、免疫抑制剤の副作用があったが、薬を変えて改善したという。澤教授は「初の少年間移植がよい形でスタートできた。国民の理解