餌として与えていた稲わらから高濃度の放射性セシウムが検出された福島県喜多方市の畜産農家の男性(67)は16日、毎日新聞などの取材に「まさか(福島第1原発から)100キロ以上も離れた喜多方でこんな数値が出るとは夢にも思っていなかった」と話した。 昨秋は天候不順で稲わらの回収ができず、今年の春先に水田から集めたわらを4月から6月中旬ごろまで牛に食べさせていたという。国の通知は把握しておらず、「食べさせないようにと聞いたのは最近の話。農業新聞を読んで初めて知った。もし知っていれば食べさせたりはしなかった。南相馬市や浅川町で問題になっていたが、喜多方ではこれまで農産物の検査で高い数値が出たことはなかった。安心して食べさせていたのに」と唇をかんだ。 高濃度のセシウムが検出されたと15日に県から知らされ、ショックのあまり仕事が手につかないという。 男性は、政府の対応にも憤りを示し「もっと素早く、はっき