58年前、静岡県で一家4人が殺害された事件の再審=やり直しの裁判で袴田巌さんに無罪が言い渡されたことを受け、法学の研究者約350人が、刑事司法制度の法改正を求める声明を発表しました。 法学研究者の有志のグループは4日、346人の研究者の声明を発表しました。 声明では無罪判決について「検察のこれまでの主張、立証を踏まえた判決で、審理は尽くされた。検察は控訴手続きを取らないことを求める」としています。 また「誤った判決を生まない刑事司法の改革と、えん罪の被害者の救済がより迅速になされるような法改正が進められるべきだ」などと主張しています。 会見に出た青山学院大学の葛野尋之教授は「判決で指摘された長期間の身体拘束や連日にわたる自白の追及は、今の刑事手続きの中にも残っている。しっかりと反省して、二度とえん罪がないようにしていくことが私たちの責任だ」と述べました。 一橋大学大学院法学研究科の高平奇恵