4月の有効求人倍率が1.48倍となり、バブル期のピーク1.46倍(1990年7月)を上回ったという。いわゆる非正規労働の求人が増えて、内容的に直接比べていいものか、という比較の問題はあるとしても、求職者側の立場が改善していることはいいことだ。 学生の求職活動のシーズンであり、東京の街中にはリクルート・スーツの学生さんを多く見かける。昨年まで、大学(埼玉県の獨協大学)で授業をしていた身としては、学生の就職状況が改善したことが嬉しい。数年前の、就職状況が悪い時期は、学生には就職に向けて悲壮感と圧迫感があった。せっかく大学を出た若者に、働き口がないというのは、何ともやるせない。 もっとも、「バブル期」との比較でいうと、1990年前後のいわゆるバブル期に多くの企業が「大量採用」を行ったのだが、その時に採用された社員達のその後の評判は総じて宜しくない。「バブル採用組」として、“大量に採ったために、質