1998年4月。富士見っ子だった自分のあの春期待の新番は、やはり「ロスト・ユニバース」だった。3年連続で放映され人気を博した「スレイヤーズ」と同じ神坂一の小説を原作に、同じスタッフで、同じキャストを随所に配置して製作された作品を、同じ金曜18:30という時間帯に放映。テレビ東京側も期待を寄せていたのではないだろうか。ところが結果はご存知の通り。お話の面白さはこの際置いておくとして、映像面がマズかった。「スレイヤーズ」も決して危なげない絵作りをしているとは言い難かったが、この作品はそれに輪をかけてひどく、今日に至るまで「作画崩壊」の代名詞となってしまった。90年代末〜00年代初頭はエヴァの影響で急激にテレビアニメの製作本数が増えたためか、これ以降もアレゲな作品が連発され、自分にとって好きな作品がアニメ化されることを素直に喜べない時代が続いた。 ロストユニバース DVD-BOX 出版社/メーカ