企業と従業員は、労働に対して給与(賃金)を支払う「労働契約」の下で結ばれている。給与は従業員が生活を営むために不可欠なものであり、期日までに正確に支払われなければならない。従業員もそのことを前提として考えており、「給与計算」は人事実務上、非常に重要な業務ということができる。 ●従業員へ支払う給与の金額を計算する 企業における給与計算には、大きく二つの目的がある。一つ目は、就業規則や賃金規程など会社のルールに従って、従業員へ支払う給与の金額を計算することである。支払いに関しては法律で定められた一定のルールが適用されるので、間違いは許されない。例えば「労働基準法第24条」では、給与は毎月最低1回支払わなくてはならないと定められている。その他にも決められている法的制限を順守し、給与計算を行わなくてはならない。会社には正社員だけではなく、アルバイト・パートや契約社員、嘱託社員などさまざまな雇用形態