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薬物アレルギーと後発医薬品

2008-05-30 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
皆さんの職場にも後発医薬品(ジェネリック薬)が採用されているかもしれませんね。

薬剤費の圧縮に効果がある、という報告もありますが、
http://www.yakuji.co.jp/entry837.html
問い合わせに対する対応が十分でない、という不安の声もあります。

不安ではなく危険を感じた話を紹介します。

薬剤師Aさんは手術のためにB病院に2度入院しました。
セフェム系にアレルギーがあることを受診時に伝えています。

最初に術後に処方された薬剤が不明であったため、同業者に病院から電話で問い合わせたところ、それはセフェム系の後発医薬品でした。
医師に問題を指摘し、別薬剤となりました。

2度目の入院手術のときに、またしても同じ薬剤が処方されました。
おそらく病院では「これ」と決まった処方パターンがあるのだと思ったそうです。
しかしアレルギーがあると申告している患者への対応としては問題であったためご家族も医師に指摘をしたとのことです。

「薬剤師だったからきづけたことかもしれない」とAさんは語ります。
薬剤師であっても、「医師に伝えたのだからまさかアレルギーがあるとわかっている薬剤が処方されることはないだろう」とAさんもご家族も考えたそうです。

この薬はなんだろうと思わなかったら。同業者が教えてくれなかったら。

後発医薬品のいちエピソードでした。
採用の際に起こりうる問題として勉強させていただきました。

(写真 手稲渓仁会病院 ※記事の内容は関係ありません)
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