経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

驚いていることに驚く

2013年03月28日 | 社会保障
 都道府県、市町村別の将来人口推計が発表され、驚きをもって受けとめられたようだ。身近なもので示されたことで実感したというのは分かるが、昨年1月に発表された全国的な推計と同じものなのだから、今更といった感じはする。人口の激減は、専門家には10年も前から分かっていたことで、やはり、世間は、手遅れになってからでないと、実感できないものらしい。

 そんなわけだから、日経が「人口増を前提にした社会保障制度の再設計やインフラの見直しが課題になる」としているのは、やや的外れで、少なくとも年金については、とっくに対応済みである。むしろ、直近の人口推計では、2004年の年金改革時より出生率が上向いている。あとは、脱デフレさえすれば、制度は問題ない。ただし、少子化に合わせた実質的な給付水準の引下げが「目の前」になったら、また驚くのかもしれないが。

 まあ、まじめに少子化対策をすることだね。0~2歳児の保育所不足を仕方がないと言っているうちは、カネを惜しんで人口崩壊を覚悟するということなんだよ。こうした実感に行き着くまで、まだまだ時間が必要なのかな。今回の推計で、現状の出生率が1.8台の沖縄県の人口がほとんど減らないことに注目してほしい。少子化は運命みたいなものでなく、日本人の意思にかかる問題なのだ。

(今日の日経)
 2020年前都道府県で人口減。縮む日本が目の前に。IHI、エアバスのエンジンを福島で量産。金利一段と低下0.515%。BRICS開銀の設立合意。ミャンマー米を5000t輸入。経済教室・構造改革が本質・谷内満。

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