特集

能登半島地震

2024年1月1日、石川県能登地方で最大震度7を観測する地震がありました。同地方では、23年5月に最大震度6強の地震が発生しています。

特集一覧

輪島塗職人、失業給付受けられず 雇用関係なく「収入途絶える」

地震で床にこぼれた材料を片付ける輪島塗職人の丸井聡さん=石川県輪島市で2024年‎2月‎26日午後3時14分、柴山雄太撮影
地震で床にこぼれた材料を片付ける輪島塗職人の丸井聡さん=石川県輪島市で2024年‎2月‎26日午後3時14分、柴山雄太撮影

 能登半島地震の被災地では、休業が続く事業所が多く、働く人たちのなりわい再建が見通せない状況が続いている。

 石川県輪島市の伝統工芸・輪島塗の職人、丸井聡さん(44)は漆器につやを出す工程「呂色(ろいろ)」が専門だ。地震で自宅兼工房が損壊し、新たな仕事の受注もない。「昨年末までの仕事分の支払いは2月までに受け取ったが、この先は収入が途絶えてしまう」とため息をつく。

 県によると、今回の地震で「輪島漆器商工業協同組合」の103社の大半で、工房や事務所が損傷したり焼失したりしたという。輪島塗は「塗師屋(ぬしや)」と呼ばれる製造・販売元を頂点に、100以上ともされる工程を専門の職人が分業で支える。職人は個人経営など、直接の雇用関係がない人も多い。丸井さんもその一人で、失業給付などは受けられない。雇用統計では把握されにくい「失業者」だ。

この記事は有料記事です。

残り510文字(全文877文字)

【時系列で見る】

関連記事

あわせて読みたい

この記事の特集・連載

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月