「選挙妨害」に憤りの声 規制強化は慎重意見も 衆院東京15区補選
毎日新聞
2024/4/29 17:29(最終更新 4/29 17:29)
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「本当に怖かった」「許しがたい事態」。衆院東京15区補欠選挙で特定の候補者陣営による「選挙妨害」があったとして、28日の投開票後に各候補者から憤りの声が相次いだ。妨害行為をする候補者は選挙期間中でも検挙できるようにすべきだとの声が上がる一方、規制強化には慎重な見方も根強い。
問題となっているのは、政治団体「つばさの党」の根本良輔氏(29)の陣営による活動だ。
16日朝、東京都江東区のJR亀戸駅前。根本氏は無所属の乙武洋匡氏(48)の演説会場に現れ、乙武氏の演説にかぶせて過去の女性問題を挙げ、至近距離から「説明しろ」などとやじを飛ばした。根本氏の選挙カーは途中からクラクションを鳴らし始め、耳を塞いで立ち去る聴衆もいた。
同様の行為は当選した立憲民主党の酒井菜摘氏(37)や、日本維新の会の金沢結衣氏(33)ら複数の候補者に対して行われた。維新の吉村洋文共同代表が20日に金沢氏と街頭を歩いた際には、根本氏が後ろから追いかけ「万博の金返せよ」「おい売国奴。逃げんなよ」などと20分近くまくし立てた。
根本氏らの来訪を避けるため、各陣営は街頭演説の事前告知を一時控えるなど異例の対応を取った。
「危険を感じるような場面もあり本当に怖かった」。酒井氏は選挙戦後の28日夜、一連の行為をそう振り返った。乙武氏も「有権者にとって(演説を)聞く機会を奪われた。許しがたい事態」と語気を強めた。
公職選挙法は、演説を妨害したり選挙ポスターを破いたりする行為を「自由妨害罪」として禁じ、法定刑を4年以下の懲役・禁錮または100万円以下の罰金としている。
捜査関係者によると、警視庁は16日のJR亀戸駅前の騒ぎに関連して、つばさの党の3人に警告を出した。聴衆が…
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