学生トップランナーの新トレンド「母校に残る」の背景
毎日新聞
2025/1/1 08:00(最終更新 1/1 08:00)
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箱根駅伝で活躍した学生トップランナーは卒業後、練習拠点を実業団に移すことが当たり前だった。しかし、近年、新しいトレンドが生まれつつある。
2025年正月の箱根駅伝で史上6校目の「大学駅伝3冠」を目指す国学院大のエース、平林清澄選手(22)は、25年春の大学卒業後、実業団に籍を置く。しかし、練習拠点は大学のままで、国学院大の前田康弘監督(46)の指導を受ける予定だ。
平林選手は、大学3年生だった24年2月の大阪マラソンで初マラソン日本最高記録の2時間6分18秒をたたき出した。期待の新鋭を卒業後も指導する前田監督は、大学と実業団に垣根はないという考えを持つ。
その言葉には、10年以上かけて新興校を強豪へと引き上げた指導者のプライドがにじむ。
「平林とはお互いに信頼を置き、その先の世界を常に見据えている。学生時代から『実業団勢を倒す』というストーリーを作ろうとしてきた。箱根駅伝はエンターテインメント性もあるコンテンツだが、…
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