「政治家は歴史法廷の被告である」と喝破したのは、今年95歳になられた中曽根康弘元首相です。残念ながらそういう覚悟を持った政治家に、近ごろとんと出会えません。自民党総裁、衆院議長など総理大臣以外の要職をほとんど務められた河野洋平さんはどうでしょうか。 小紙は、慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野談話」の根拠となりながら闇に葬られた元慰安婦への聞き取り調査報告書をすっぱ抜きました。 報告書には、元慰安婦たちの悲劇が綴られていますが、これだけで「強制性」が認定できた、とはとてもいえません。裏付け調査をまったくせず、あと数日で政権交代、というどさくさに紛れて談話は発表されました。なぜ、そんな非常識なことをしでかしたのか、「被告」としてきっちりご説明いただきたい。紙面はいくらでもご用意致しますよ。(編集長 乾正人)