中国の住宅所有者は、不動産こそ信頼できる蓄財手段という数十年にわたる確信を失いつつある。上海のような誰もが憧れる市場さえも危うくしており、当局には経済成長の新たな源泉を見つけるよう圧力が強まっている。 中原地産の集計データによると、金融の中心地である上海の希望売却価格は3カ月連続で下落し、中国が昨年末に新型コロナウイルスのロックダウン(都市封鎖)から脱する前以来の低水準に落ち込んだ。 経済観察報の今月の報道では、在庫急増にもかかわらず、5月の同市の取引は3月に比べて3割強減り約1万6000戸にとどまったという。