今アメリカで教養があることを示すには、ピケティの「Capital in the Twenty-First Century」を読んでおくことが必須になっているというくらい話題のようで、WSJ日本版も「日本でも格差は広がる―欧米で話題『21世紀の資本論』」という記事で本書を取り上げています。 本国フランスで昨年夏に出版され、今年4月には英語版と半年ほどのタイムラグ。 しかしながら邦訳は2017年3月の予定とのことで、あまりに遅すぎて唖然とします。 内容はシンプルで、「資本のリターンが生産や所得の成長率を超える場合、資本主義下では格差が拡大しやすい。それは19世紀にも見られた現象だが、21世紀にも再現しようとしている。格差の広がりは、能力や努力に報いる社会を蝕み、民主主義の基盤を揺るがしかねない」。 19世紀と21世紀というところがポイントで、20世紀は世界規模の戦争によって一旦「解決」している