ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)は7日、同大で講演し、「日本人のノーベル賞受賞者が毎年出ていることで浮かれている状態ではない」と、短期間に研究成果を求める日本の現状に警鐘を鳴らした。 研究室のある横浜市緑区のすずかけ台キャンパスで開催された講演会に出席。集まった研究者や学生ら計約270人から大きな拍手で迎えられた。 大隅さんはこれまでの研究を振り返りながら、「日本の大学の基礎体力が低下しているのは深刻な問題」と指摘。研究費の多くが競争的資金になると長期的な研究が困難になるとし、今後、新しい研究分野で日本人がノーベル賞を受賞するのは「非常に難しくなっているのではないかと危惧している」と述べた。 最後に若者たちに向けて、「自…