1989年7月10日、幕張の東京ベイNKホールは異様な熱気につつまれていた。Apple Computer社の創業者であり、自らが「生涯砂糖水を売って過ごすのですか...世界を変えてみたいと思いませんか?」と誘ったジョン・スカリーに追放された彼が新しいマシンをたずさえて我々の前に登場したのだ。そのコンピュータの名はNeXT...。 今の私たちはMacWorldExpoの基調講演などで、Apple Computer社CEOであるスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションの妙を知っている。私もサンフランシスコのExpoなどで、彼の基調講演を直接何度も聞いたが確かに話の間の取り方、話題の順序、常に客席を意識した話し方などなど関心することばかりである。 私がスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションを最初経験したのはすでに彼がAppleを辞め、NeXT社が開発したマシン宣伝のために来日したその時が最初だ