かに星雲[1](かにせいうん、Crab Nebula 、M1、NGC 1952)は、おうし座にある超新星残骸で、地球からの距離は約6500光年。典型的なパルサー星雲で、中心部には「かにパルサー」と呼ばれるパルサーの存在が確認されており、現在も膨張を続けている。 この星雲の元となった超新星爆発が1054年に出現したことが、中国や日本の文献に残されている。 歴史[編集] 1054年に出現した超新星(SN 1054)は、中国の記録『宋史』「天文志」に客星(突然現れた明るい星)として記され、仁宗の治世である至和元年五月己丑(1054年7月4日)に現れ嘉祐元年三月辛未(1056年4月5日)に見えなくなったとある。日本でも藤原定家が自身の日記『明月記』に記録をひいている[注 1][6]。また著者不詳の『一代要記』にも記録が残っている。さらに1000年頃にアメリカ・インディアンによって描かれたアリゾナの
エリス[12][13](136199 Eris; シンボル: [14])は、太陽系外縁天体のサブグループである冥王星型天体の1つに属する準惑星である。準惑星に分類されている太陽系内の天体の中では最も質量が大きく、冥王星に次いで2番目に半径が大きい。軌道離心率が大きい楕円軌道を描いて太陽を公転しており、散乱円盤天体にも分類される。ディスノミアと呼ばれる衛星を持っている。2003年10月21日に撮影された画像に写っていたところを、マイケル・ブラウンが率いるパロマー天文台を拠点とする観測グループが2005年1月5日に発見し、2006年9月にギリシア神話に登場する不和と争いの女神の名に因んで命名された。現在、太陽を公転していることが知られている既知の天体の中では9番目に質量が大きく、惑星を公転している衛星も含めると16番目となる。直径は 2,326 ± 12 km と測定されており[6]、まだ宇宙
カルダシェフ・スケール[1] (The Kardashev scale) とは、1964年に旧ソ連の天文学者ニコライ・カルダシェフが考案した、宇宙文明の発展度を示す三段階のスケールである[1][2]。 タイプI文明は、惑星文明とも呼ばれ、その惑星で利用可能なすべてのエネルギーを使用および制御できる。 タイプII文明は、恒星文明とも呼ばれ、恒星系の規模でエネルギーを使用および制御できる。 タイプIII文明は、銀河文明とも呼ばれ、銀河全体の規模でエネルギーを制御できる。 このスケールは、次に示す3つの段階にカテゴライズされている[2]。 I型 惑星の全てのエネルギーを利用できる文明。エネルギー消費は 4×1019 erg/秒(およそ4×1012 W)。タイプIの文明は通常、母星の恒星から降り注ぐすべてのエネルギーを利用できるものとして定義されている(地球–太陽系の場合、この値は1.74×101
中国の月周回衛星が取得したデータから、月の裏側の地下深くで直径48kmのグラナイト(花崗岩)の塊を発見したとの研究結果が発表された。 こうしたグラナイトの塊は、これまで見つかったことがなかった。研究結果は仏リヨンで開かれたゴールドシュミット会議で12日に発表され、科学誌ネイチャーにも論文が掲載された。 地球では、グラナイトは火山のマグマが冷却されて形成される。見つかったグラナイトは、35億年前に最後の噴火が起きた火山のものである可能性があるが、今も発熱を続けている。 これは驚くべき発見だ。これまで月のグラナイトといえば、1960~70年代のアポロ計画で採取された月の石の中に痕跡が見つかっていたのみだった。グラナイトの生成には、プレートテクトニクスなど地球に似た条件が必要と考えられてきた。 科学者たちは困惑 グラナイトが見つかった地域は、コンプトンとベルコビッチと呼ばれる2つのクレーターの間
米航空宇宙局(NASA)の火星探査ヘリコプター「Ingenuity(インジュニュイティ)」が35回目の飛行にて、高度記録を打ち立てた。 Ingenuityは2020年7月に火星探査機「Perseverance(パーシビアランス)」とともに打ち上げられた探査機で、二重反転式ローターを搭載し空気の薄い火星での飛行実験をおこなっている。また、将来の火星での試料回収に利用するヘリコプターのベースにもなる予定だ。 12月3日に実施された35回目の飛行では、46フィート(約14m)の高度に到達。過去に到達した39フィート(約12m)を上回った。これは、Ingenuityが11月に実施した大規模なソフトウェア更新後で2回目の飛行である。 Ingenuityは過去に湖と川が存在していたジェゼロクレーターにて、生命の痕跡を探している。これまで35回の飛行で合計24フィート(約7.4メートル)移動し、約1分間
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アメリカのカーネギー研究所は8月23日、今年の2月から4月にかけてTwitterを通して募集した木星の衛星5つの名前が、国際天文学連合(IAU)によって正式に決定したことを発表しました。 ■発見済みの木星の衛星は合計79個に到達名前が募集されていたのは、同研究所の天文学者Scott Sheppard氏によって発見され、2018年7月に発表された12個の衛星のうち5つ。この発表によって、木星の衛星の数は合計79個に達しています。Sheppard氏らは数多く寄せられた応募すべてに目を通し、最もふさわしいと判断した名前を選び出してIAUに提出していました。 今回、正式に決定した衛星の名前とその由来は、以下の通りです。日本語の発音表記は筆者によるものなので、今後国内の観測所や研究機関などで用いられる読み方とは異なる可能性があることをご承知下さい。 ・Pandia(パンディーア):仮符号「S/201
エンケラドゥスは1789年8月28日にウィリアム・ハーシェルによって発見された。観測には彼の 1.2 メートル口径の望遠鏡が用いられており、これは当時としては世界最大の望遠鏡であった[21]。エンケラドゥスは見かけの明るさが暗く、また土星とその環に近いため、小さい望遠鏡では地球から観測するのが難しい。ボイジャーによる接近観測が行われるまでは、点としての画像しか捉えられておらず、その詳細な性質はよく分かっていなかった。質量、密度、アルベドは推測値に過ぎず、軌道特性が判明しているのみであった。 エンケラドゥスの名称を提案したのは、ウィリアム・ハーシェルの息子で天文学者のジョン・ハーシェルである。エンケラドゥスを含む既に発見されていた7つの衛星に対して、1847年に発表した『Results of Astronomical Observations made at the Cape of Good
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