シイタケは「ホダ木」と呼ばれる丸太に菌糸を打ち込んで栽培する。ホダ木が畑の役割を果たすわけだ。ただし、ホダ木は畑と違って耕したり肥料を足したりすることができない。一定の量を収穫し終えると生産力が激減し、廃材と化してしまう。 だが、シイタケが獲れなくなると今度はアレが採れるようになる。虫だ。シイタケと虫の二毛作ができるのだ。
シイタケは「ホダ木」と呼ばれる丸太に菌糸を打ち込んで栽培する。ホダ木が畑の役割を果たすわけだ。ただし、ホダ木は畑と違って耕したり肥料を足したりすることができない。一定の量を収穫し終えると生産力が激減し、廃材と化してしまう。 だが、シイタケが獲れなくなると今度はアレが採れるようになる。虫だ。シイタケと虫の二毛作ができるのだ。
ゴキブリホイホイに掛かる虫はもちろんゴキブリであるが、それは仕掛ける場所がゴキブリしかいない屋内であるからではないだろうか。いろいろな虫が生息している山の中に仕掛ければ、もっとバラエティに富んだ虫を捕まえることができるかもしれない。実験してみた。
2015-02-20 中出しされた精子を選別する♀ハエの神経回路 科学 Sex peptide and the sperm effect in Drosophila melanogaster (PNAS, 2003) 動物の世界では、メスが交尾直後に別のオスと交尾をすることがあります。自己の遺伝子を残すために、精子は別のオスの精子と競争しなくてはいけないわけです。この精子競争は様々な動物種で見られます。 精子競争 メスの生殖管の中で行われる、別のオスに由来する精子同士の受精を巡る競争のこと。 精子競争には大きく三つのタイプがある。チンパンジーのような精子の量による競争、カワトンボのような他のオスの精子を掻き出す器官の使用、ショウジョウバエの一種に見られる化学物質による他のオスの精子の抹殺である。 性淘汰 - Wikipedia 面白いことに、ショウジョウバエでは『中出しされたメスがその
蜘蛛の研究が本当のスパイダーマンを作り出す日もそう遠くはない? 千差万別とは言いますが、蜘蛛の巣はまさにそれ。ベトベトにくっつく巣を作る蜘蛛もいれば、この写真のUloborus spiderのように超極細ナノスケールのふわっふわっの巣を作る蜘蛛もいます。でもこのふわっふわっの蜘蛛の巣で一体どうやって獲物を捕まえるの? と思いますよね。どうやらこの巣、静電気を帯びてるらしいんです。 Current Biologyという雑誌に掲載された研究によると、このUloborus spiderがどうやって静電気を帯びる巣を作るのかという謎を科学者が解明したんだそうです。この巣の糸、実は蜘蛛の体の絹糸腺から液体として出てくるもので、蜘蛛がその液体を引っ張ると、その液体が個体の糸になっていくという摩訶不思議。でもそれだけじゃありません。学術誌「サイエンス」のMonique Brouillette記者が詳しく
この画像を大きなサイズで見る オーストラリアやアジアの一部に生息するというツムギアリは、体長1センチほど。樹上性で、幼虫が吐き出す糸で葉を紡いで巣を作ることでしられている。 また、ツムギアリは屈強な顎を持つことでも有名だ。写真はインドネシアで偶然目撃された、1匹のツムギアリが自分の体重の10倍以上はあるであろう芋虫を顎で持ち上げている場面である。 1匹だけでこの強さ。その上に社会性が高く、仲間とのチームワークプレイもお手の物だというのだから、こいつらが人間と同じ体積、いや人間の10分の1くらいの体積でも、確実にうちら、やられちゃうだろ。 インドネシアに住む17歳の少年、フレンキ・ユンは、裏庭で目を疑うような光景を目撃した。枝の上を歩いていた1匹のツムギアリが、同じ枝の上にいた毛虫と接触。そのまま立ち去るのかと思ってみていたら、毛虫に噛みつきその屈強な顎で持ち上げてしまったという。 この画像
脚を切除されたバッタは、足をかばったり負傷した部位を保護するような振る舞いはしない。一見通常通り飛び、歩行を続ける。また、オスのカマキリは交尾をしているメスに自身の体を食べられながらも相変わらず交尾を続ける。 このように、昆虫は身体部分の除去や損傷をしても、歩行・飛翔・摂食・交尾といった動作を(少なくとも傍目からは)通常と変わらず継続し続けることがある。これは、脊椎動物が痛みに対して反応するふるまいとは大きく異なり、昆虫が痛みを感じていないことの根拠の一つとされてきた。 しかし、カマキリの羽や脚を切除しようとすれば、あたかも痛みを排除するかのように攻撃的になる行動が見られる。草食性のバッタでもカマキリなどに食べられる際は手足や触覚をバタつかせ、もがき苦しんでいるようにも見える。 獲物を食べるカマキリ 筆者が所属する「食用昆虫科学研究会(e-ism)」は、昆虫食を科学する研究会である。昆虫を
この画像を大きなサイズで見る およそ6億年前まで、地球上の生物にとって色を見るということは重要ではなかった。そもそも目を持つ生物がいなかったのだ。 動物の色覚の発達について研究しているロンドン自然史博物館のアンドリュー・パーカー氏によると、当時海を漂っていた単純な構造の生物は、太陽光を感知することはできたが、色を感じるために必要な生物学的小器官は何も持っていなかったという。 その後、いち早く、海を泳ぐ捕食者が視覚を発達させていった。彼らは大きなエビのような見た目をしており、ハエのような複眼を得た。その目で、獲物の居場所を確認するようになったのだ。 動物はどのようにして色を得たのか? 獲物になるほうもこのままではいられない。暗闇でも目立つ色をしていたらすぐに食べられてしまう。 そこで赤い獲物は、例えば赤い海藻に隠れたり、赤い体を使って敵を追い払うよう進化したりなどして適応しなければならなかっ
日本の紀伊半島の川で、渓流魚が1年間に得るエネルギーの6割を寄生虫ハリガネムシに行動操作されたカマドウマから得ていたという佐藤さんの研究は、世界的にも大いに評判になった。 というのも、ちょうど寄生虫が生態系にあたえる影響について注目されている最中だったからだ。 「僕が論文を出したのは2011年だったんですが、2008年に科学雑誌のネイチャーに、寄生虫が生態系の中でものすごいバイオマス、生物量を誇ってるっていう論文が出て、注目されました。前にも世界の既知種の半数近くが寄生虫である! という推定結果が出されて、寄生虫が生態系の中で大きな役割を果たしている可能性があるということ自体は言われていたんですが、はじめて量的にも大きな割合を占めることを示したんです。カリフォルニアの塩性湿地などで徹底的に生き物を集めて、その生き物に宿ってる寄生虫を徹底的に掘り起こして重さを計ったら、その湿地にやってくるす
京都大学の芦生研究林で、深夜、林床をさささっと動き回るカマドウマに会い、翌日の日中、水中のハリガネムシと、サケ科渓流魚、ヤマメやイワナと会った。 佐藤さんが、今回、彼の「研究室」である森で見せてくれた「フルコース」はそのようなものだった。 単一の種というよりも、生態系の中のエネルギーの流れの中に位置づけられた存在として語る部分が大きかったのだが、そういう話題が一段落した後で、今度は生き物の方を中心にもう一度振り返っておきたい。わずかながらフィールドで触れあった「彼ら」をめぐるあれこれについて落ち穂拾い。 まずは渓流魚。 これは美しい。ありていに言って、美しい。 佐藤さんはもともと渓流魚の保全研究者で、サケ科の魚の話題になるともう感情移入しまくりだ。同行した編集者もカメラマンも上級の釣り人なので、芦生研究林のヤマメやイワナの美しさに感嘆していた。ぼく自身も、「宝石のような」とかありきたりの言
「脳内で発現しているタンパク質をチェックできる技術が2000年以降に出てきたので、それを使った研究がされています。いろんな段階のコオロギ──ハリガネムシに寄生されてるやつ、寄生されてないやつ、寄生されているけれどもまだ行動操作を受けていないと思われるやつ、あるいは寄生されてお尻からハリガネムシを出してしまった後のやつ。そういうものを集めてきて、脳内に発現しているタンパク質を徹底的に見たわけです。すると、まさに飛び込もうとしているようなコオロギの頭の中でだけ、発現しているものがいくつか見つかりました。それをさらに『ホモログ解析』という手法で調べると、神経の異常発達にかかわったり、場所認識にかかわったり、あるいは光応答にかかわる日周行動に関係したりするタンパク質と似ていると分かったんです。他の生物の研究で機能が確かめられているものと似た構造を持っていたという意味です。その中には、ハリガネムシの
ある意味、強烈な存在であるカマドウマと森で出会った。 その森に招いてくれた神戸大学の佐藤拓哉准教授は、「僕の研究室はフィールド」という生態学者であり、「我が研究のフルコースを味わってください」とばかりに、森の中の「好奇心のレストラン」に導いてくれた。そして、こってりと味わい深くカマドウマについて語ってくださった。 しかし、それは前菜。 今回は、主菜に登場いただく。 カマドウマに寄生するハリガネムシだ。 かなり嫌われ者昆虫であるらしいカマドウマで嫌な気分になった方には申し訳ないが、さらに衝撃的かもしれない生き物である。 この時期に水辺で出会うカマドウマは、腹の中にハリガネムシを養っている可能性がある。しかし、実際に水に飛び込んで、ハリガネムシが出てくる瞬間に出会うには運が必要なので、ここはすでに脱出した後のハリガネムシを探すことにした。 水の中でゆらゆら細長いものが揺れていたり、蠢いていたり
寄生虫やウイルスなどの寄生体のなかには、宿主の行動を操って、自分の繁殖のために奉仕させるものがいる。寄生という営みの、奇怪なからくりに迫る。 文=カール・ジンマー/写真=アーナンド・バルマ グラフィック=マシュー・トゥワンブリー テントウムシは貪欲な捕食動物だ。生まれてから死ぬまでの間に、数千匹ものアブラムシを捕まえて食べるという。 しかもテントウムシは、ほとんどの敵から身を守るすべをもっている。危険が迫ると脚の関節から出す有毒な体液は、口にすると苦く、襲った動物はすぐに吐き出してしまう。硬い羽に描かれた赤や黒のきれいな斑点は、実は捕食動物に向けた「後悔するぞ」という警告なのだ。 テントウムシを操るハチ 万全の防御策をもったテントウムシは、一見、怖いものなしのように思える。だが実際には、恐ろしい天敵がいる。その生きた体に卵を産みつける寄生バチだ。 寄生バチの一種、テントウハラボソコマユバチ
東北大学大学院農学研究科の堀雅敏准教授の研究グループは、青色光を当てると昆虫が死ぬことを発見しました。紫外線の中でも波長が短いUVCやUVBは生物に対して強い毒性をもつことが知られています。しかし、比較的複雑な動物に対しては、長波長の紫外線(UVA)でも致死させるほどの強い毒性は知られていません。 一般的に、光は波長が短いほど生物への殺傷力が強くなります。よって、紫外線よりも波長の長い可視光が昆虫のような動物に対して致死効果があるとは考えられていませんでした。さらに、この研究で、ある種の昆虫では、紫外線よりも青色光のほうが強い殺虫効果が得られること、また、昆虫の種により効果的な光の波長が異なることも明らかになりました。本研究成果は青色光を当てるだけで殺虫できる新たな技術の開発につながるだけでなく、可視光の生体への影響を明らかにする上でも役立つと考えられます。 この成果は、2014 年12月
ジャポニカ学習帳から昆虫が消えた 教師ら「気持ち悪い」 40年続けたメーカーは苦渋の決断 withnews 11月27日(木)12時30分配信 1970年の発売以来、累計12億冊を販売した「ジャポニカ学習帳」。表紙にカブトムシなどの大きな写真が入っているのが特徴でしたが、2年前から昆虫の写真を使うのをやめていたことが分かりました。きっかけは、教師や親から寄せられた「気持ち悪い」という声だったといいます。 【画像】もう見られない・・・2012年に姿を消した昆虫シリーズ 文具メーカー「ショウワノート」のジャポニカ学習帳は、来年で発売45周年になるロングヒット商品。すべて富山県にある本社工場で作られていて、学年や科目ごとに異なる約50種類が販売されています。商品の形に商標権を認める「立体商標」として認められるなど、抜群の知名度を誇ります。 そんなジャポニカ学習帳の特徴の一つが、表紙を飾る写真で
生まれ育った土地に生息していない昆虫に憧れる。 地元は北海道なので、主なところだとカブトムシや カマキリが有名どころか。 ただ自分の中ではナナフシが見てみたい。小枝に似すぎな虫、ナナフシ。 図鑑で見てもその小枝具合が半端なく、ほんとにこんなのがいるのかと子供ながらに思っていた。 そんな折り、先日新宿でナナフシを見たという話を小耳に挟んだ。 えっ、そんな超都会にいるの? ただそんな行きやすい場所にいるのなら好都合。 会社の昼休みにパンを買いに行くような感覚で、 カジュアルにナナフシを見つけたい。 そして見つけられなかった一部始終です。 (小柳 健次郎) 新宿でナナフシ見たよ その情報源はバイト先の社長だった。 私事だが、最近バイト先の事務所が新宿中央公園近くに引っ越し、窓を開けてたらやたらでかい虫が入ってきて困る、意外と新宿って虫いるね、という話をしていた時の発言だ。初めて有益なこと聞いたと
寄生虫が宿主を操り、自らに都合のよい行動を取らせる。 寄生虫による宿主の操作は、20世紀後半から大いに研究が進み、今や事例の枚挙にいとまがないほどだ。どうやら我々の住むこの世界では、普遍的な現象らしい。聞いただけで気持ち悪いが、受け入れざるをえない。 日本にいて、直接目に見える形で、身近にそれを実感することができるのは、おそらくハリガネムシではないかと思う。 例えば、本来、水辺に近づく必要がないはずのカマキリが、お腹をパンパンに膨らませて、川や池に近づいている時。そのまま観察していれば、カマキリは水に飛び込むだろう。ほどなく腹からは何10センチもあるハリガネのように細長い生き物がクネクネと身をよじらせながら出てくる。 ぼくもずいぶん前に、白昼、偶然にその瞬間を見てしまったことがある。同じ星の上の出来事とは思えないような、ぞわっとする体験だった。 そんな寄生虫のハリガネムシと、寄生された宿主
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