デノミネーション(通貨呼称単位の変更)による経済混乱が伝えられる北朝鮮国内に「外貨を使えば死刑を含む厳罰に処す」との政府通達が張られていたことが分かった。北の内情を伝える季刊誌「リムジンガン」の北内部の記者が撮影し、発行するアジアプレス(日本)が22日、都内で公表した。 北朝鮮国内では、昨年11月に新旧貨幣を100対1で交換するデノミが実施され、貨幣価値が急落。外貨が高騰する経済混乱が起きているという。張り紙は、手段を選ばず混乱収拾を図る北政府の焦燥を裏付ける物証として注目される。 アジアプレスの石丸次郎氏によると、張り紙は今年1月、北朝鮮出身の内部記者が撮影した。中部平安南道の商店や公共施設に張られていたという。通達は昨年12月28日付で、住民や一部機関が「貨幣流通秩序に著しく違反」している現状を認めた上で「外貨流通を一切禁じる」と宣告。違反者は「死刑も含み厳重処罰する」と記されてい