東京国立博物館が誇る名品の一つとしてすっかり定着した感のある酒井抱一筆「夏秋草図屏風」。 今回はその見どころについて、少しご紹介いたしましょう。 まず、みなさんにチェックしていただきたいポイントがあります。 (1)画面には何が描いてありますか? (2)この作品の裏側には何が描いてありましたか? この2つがスラスラと答えられる方は、作品の見どころの初級編は見事合格です! どれか一つでも不安のある方、では順に見てまいりましょう。 重要文化財 夏秋草図屏風 酒井抱一筆 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵 まず(1)「画面には何が描いてありますか?」。ひと目見て、銀色の背景に草花が揺れていることはおわかりいただけますが、実はここにはヒルガオ、ユリ、オミナエシ、クズ、フジバカマなど多種多様な植物が描かれています。 左:ヒルガオ、右:ユリ 左:クズ、右:フジバカマとススキ そしてよく見ると、向かって