要点 CO2電気分解を利用した蓄電と、炭素と空気を用いた化学反応による発電を組み合わせた固体酸化物型の大容量蓄電システムを世界で初めて開発 理論放電効率は100%であり、水素ガスを用いた既存のシステムよりも高い理論体積エネルギー密度1,625 Wh/Lを有する 再生可能エネルギーの大規模利用において必要となる、大容量蓄電システムとしての活用に期待 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の亀田恵佑大学院生(博士後期課程3年)と伊原学教授らは、二酸化炭素(CO2)の電気分解により炭素(C)として蓄電し、その炭素と空気中の酸素(O2)を用いて発電する「カーボン空気二次電池(Carbon/air secondary battery、CASB)システム」を提案し、その充放電の実証に成功した。CO2の電気分解に関する研究と、炭素と酸素を用いて発電する研究は、それぞれこれまでも報告されていたが、両