沖縄県は、新型の豚インフルエンザ対策として大学受験浪人生に独自に予定していた国内産ワクチンの接種を急きょ取りやめた。高校3年生への接種を前倒しする自治体があるなか、ワクチンの余剰を予測したうえで「同じ受験生だから」と配慮した計画だったが、厚生労働省が「浪人生は『健康な19〜64歳』に区分され、優先接種対象者に入らない」として、「待った」をかけたためだ。 国内産ワクチンの生産量は5400万回分(成人換算)で、国民全員をカバーできない。このため、持病のある人や妊婦、子ども、高齢者らを優先することが定められた。国が昨年10月に示した要綱では、都道府県は国の供給計画をもとに接種スケジュールを決めることになっている。 一方、沖縄県が「浪人生に接種」の方針を示したのは12月22日。中学生、高校生への接種を2回から1回にしたことや、流行拡大ですでに感染してワクチンを打つ必要がない人が増えたことなどか