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活字中に関するmomochan20051969のブックマーク (2)

  • 活字中毒R。

    『逃亡くそたわけ』(絲山秋子著・講談社文庫)より。 (精神科の病院から「逃亡」し、九州を車で南下していた「あたし」と同行者の「なごやん」の宮崎市でのやりとり) 【「久々にネクタイをした連中を見たな」 そう言ってなごやんは少しだけ表情を曇らせた。 「出張も多いんだろうね。空港近いし」 「飛行機やったら東京もすぐやけんね」 なごやんは浮かぬ顔でフォークとナイフを揃えて皿の上に置いて、言いにくそうに言った。 「東京から福岡までの距離ってさあ、福岡から東京までの距離の倍以上あるんだぜ。わかる?」 「どういうこと? 一緒やろ」 「遠く感じるってこと」 「そうね」 「俺さ、前につきあっていた彼女に『九州なんかにまわされてかわいそう』って言われたんだ。田舎だからなんだって。ちょっとショックだったよ」 「福岡やったら都会やのに。田舎ちうたら……」 その先は言わずもがなだった。あたし達は多分、同時に昨日通っ

  • 活字中毒R。

    『どにち放浪記』(群ようこ著・幻冬舎文庫)より。 (群さんが1998年に『の窓』(小学館)に寄稿された、「懐かしい人も初めての人も笑えます――『まぼろし万国博覧会』を読む――」という書評の一部です) 【『まぼろし万国博覧会』を読んで、私ははじめて、「万国博覧会」とは何かがわかった。「万博」のデータと、それをめぐる思い出がある人々のアンケートで構成されている労作だが、とても面白かった。多くの国の参加を要請したために、日は牛肉の輸入を交換条件に出されたり、学校の建設や水道工事を求められたりした。また専門家を派遣したあげくに、展示が決まったのが「熱帯魚」と「熱帯植物だけ」だったり、人手がなく、館の設営の際には、ホステス役の女性がペンキを塗り、政府代表が床磨きをした国もあったという。 開催国の日は参加国との腹のさぐり合いもあったようだが、日国民のなかでも騒動が起きた。いちばんの被害を受けた

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